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2022.7.13

生活道具の使い手が案内する「老いた身」にちょうどいい生き方。『85歳現役、暮らしの中心は台所』

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生活道具の使い手が案内する「老いた身」にちょうどいい生き方。『85歳現役、暮らしの中心は台所』

生活道具ギャラリー「スペースたかもり」主宰・高森寛子さんが、コロナ禍を経て見直した、85歳の今の自分らしい生活とは?

生活道具の使い手として、日本の手工芸を紹介してきた「スペースたかもり」主宰・高森寛子さん。

普段使いに適した漆器を見出し、日常に使うことを提案し、野田琺瑯(ほうろう)の「ホワイトシリーズ」を欠かせない台所道具として目を付け、日本の食卓に浸透させてきた「使い手のプロ」の草分けと言える存在です。

「人生百年、まだまだ人生を楽しんで生きたい。最後まで自分らしく、愉快に暮らしたい」という髙森さん。

「暮らしの道具」を紹介した著書は何冊もありますが、本書では初めて、プライベートの生活空間をテーマにしました。

夫婦二人暮らしの住まいから発信する、年齢に合った生き方と所有・愛用道具について語り尽くします。

 

«これからお話しすることは、極めて個人的な話だ。40年以上、生活道具や工芸品のつくり手を取材し、自分で使ってその使い心地を記してきた私が、後期高齢者になって感じる心と体の変化。食事の内容も、使う器も、働き方も変わった。どんなものを手放して、どんなものを頼りにしてきたのか。そして手元に残したものは……。

台所のリフォームから3年が経ち、まだ変わり続ける私の、現時点85歳にちょうどいい暮らしをお伝えしてみようと思う。»

(本書「はじめに」より)

 

本書の一部をご紹介します。

■ 82歳、台所をリフォーム

・ シンクの下を開けて、車椅子になったとしても仕事ができるように

・ 背が低くても届く範囲の収納に

・ 引き出しを整理すると、自分以外の人にもわかりやすい

・ 冷蔵庫に保存したのをそのまま火にかけられる、琺瑯製品が頼りになる

▲天井からついていた吊り戸棚は、手が届くところまで引き下げました。

 

■ 83歳、コロナ禍で毎日3食料理し始めた

・ 食べ方を考え、器を見直した

・ 向かい合うより横並び。間にジャムやバターのトレイを置く

・ 量が少なくても小さなお皿を並べると華やぐ

・ 漆の器は丈夫で軽いが、すべてが漆だと面白くない

▲大きなテーブルに、向かい合わせではなく横に並ぶと、話も聞き取りやすくなりました。

 

■ 85歳の今、手持ちの生活道具を整理し始めたが、減らないものには理由がある

・ 日々を彩る道具について

・ ほっこり女子のあこがれの的「木天蓼(またたび)の米とぎざる」

・ 新しい漆の器「取っ手付きカップ」

・ 口に触れたとき、その良さが分かる「漆のスプーン」

▲とぎ水をさっと流せるので、米が糠くさくならない、手仕事の逸品・木天蓼(またたび)のざる。

 

家で過ごす時間が増え、生活をより充実させる「良きもの」をお探しの方、著者と同年代の方、ご両親が著者世代で気になっている方、そして、自分がどのように年齢を重ねていけばいいのかと不安に思っている方にとって、欲しいもの、好きなものを追求して楽しむという、生き方のヒントがつかめる1冊になるはずです!

 

『85歳現役、暮らしの中心は台所

生活道具の使い手として考えた、老いた身にちょうどいい生き方と道具たち』

著/高森寛子

【著者プロフィール】

高森寛子(たかもり・ひろこ)

エッセイスト。ギャラリー「スペースたかもり」主宰。漆の日常食器を主体に年5~6回の企画展を開催している。婦人雑誌の編集者を経て、使い手の立場で、日本にあるさまざまな生活道具のつくり手と使い手をつなごうと、数々の試みを行ってきた。雑誌や新聞に生活工芸品についての原稿を執筆、展覧会等もプロデュース。著書に『美しい日本の道具たち』(晶文社)、『心地いい日本の道具』(亜紀書房)、『漆の器それぞれ』(バジリコ)などがある。

※著者・高森寛子さんの「高」ははしごだか、「寛」は点つき

 

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