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2021.3.2

西加奈子推薦! 台湾文学の隠し玉、日本初上陸!!『リングサイド』

キーワード: 小説 プロレス 格闘技 エンタメ 台湾

西加奈子推薦! 台湾文学の隠し玉、日本初上陸!!『リングサイド』

台湾のリアルな〝今〟を感じられるエモーショナルなプロレス小説!

 

《推薦文》

この小説はプロレスについて書いている。それはつまり、人生について書いているということだ── 西加奈子(作家)

 

知りたかった事が書いてあった。みんなの生活の中でのプロレスの存在意義。 そうか。プロレスラーは記憶の中で、画面の中で生き続けるんだなぁ── 棚橋弘至(プロレスラー)

 

プロレスと出会い、それに魅せられた老若男女の人生ドラマ10話からなる連作短編集。

本書は台湾を代表する作家・呉明益に師事する新世代の作家、林育徳(リン・ユゥダー)のデビュー作になります。

 

«『リングサイド』は、僕にとって一つの数奇な旅のようなものだ。そして、その旅は今も続いている。

 

頭の中で、さまざまなシーンがフラッシュバックする。故郷を離れ、大学を転々としていた頃、深夜のプロレス番組で深く慰められていた僕。それから台湾北東部に位置する故郷の小さな街に戻り、卒業作品としてプロレスに関する小説を書こうと決めた僕。さらに二〇一六年の夏に、この作品は台湾で出版された。・・・・・・そしていま、この本は海を渡り、空間と時間をくぐり抜け、言葉の境界までをも越えて、新たな姿で読者と出会おうとしている。»

(本書「著者まえがき 涙の芸術 最強の人生技」より)

 

著者は言うまでもなく、熱烈なプロレスファン。

しかし、台湾ではプロレスはメジャーとは言えず、興行も限られています。

ファンが日頃、接するのは日本や米国の興行の衛星中継やケーブルテレビによる再放送です。

そうした制約がありつつも、プロレスファンはそれぞれの方法で〝愛〟を深めていきます。

 

たとえば、本書に収録された一編「ばあちゃんのエメラルド」(「第18回台北文学賞小説部門大賞を受賞)は、三沢光晴氏の試合を楽しみにする「ばあちゃん」が描かれています。

 

「ばあちゃんのエメラルド」一編まるごと公開中▶▶▶https://shosetsu-maru.com/yomimono/tameshiyomi/ringside

 

三沢氏は2009年に物故されていますが、「ばあちゃん」はその事実を知らず、再放送の映像を見ながら三沢氏への熱を持ち続けるのです。

主人公の孫はネットで悲報を知ったものの、その事実を「ばあちゃん」に伝えることができません。

そのほか、台湾のインディーズ団体を題材にしている短編もあり、台湾という島国でいかにプロレス文化が華開いているかがよくわかります。

 

本書の各話は独立していますが、台湾東部にある花蓮【かれん】がモデルとされる地方都市を舞台として、緩やかに繋がっており、台湾のローカル文化に関心がある方にもオススメです。

 

「僕はこの小説で、台湾のプロレスの歴史を書き残そうと思った。誰かが台湾のプロレスのことに興味を持ったときに、この小説を読めばそれがわかるように。同様に、花蓮で失われてしまったもの、失われていくものを小説に書き留めておきたいと思った」(著者)

 

本書の装画を担当したのは、台湾を代表する漫画家・阮光民(ルアン・グアンミン)。

彼が手がけた「歩道橋の魔術師 漫画版:阮光民巻」は、日本の外務省が海外の優れた漫画作品を表彰する「第14回日本国際漫画賞」の優秀賞を獲得しています。

 

『リングサイド』

著/林 育徳 訳/三浦裕子

【著者プロフィール】

林育德(りん・ゆぅだー)

1988年台湾・花蓮生まれ。花蓮高校卒業後3つの大学を転々とし、6年かけて卒業。東華大学華文文学研究所(大学院)で、呉明益氏に師事。詩作を中心に創作活動を展開し、全国学生文学賞、中央大学金筆賞、東華大学文学賞、花蓮文学賞、海洋文学賞など受賞歴多数。本作『リングサイド』は大学院の卒業制作。現在も花蓮在住。

 

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