リングサイド

リングサイド
ためし読み
定価
1980円(税込)
発売日
判型/頁
4-6/320
ISBN
9784093865883
〈 書籍の内容 〉
台湾の新世代作家、堂々のデビュー!
この小説はプロレスについて書いている。
それはつまり、人生について書いているということだ――西加奈子(作家)


知りたかった事が書いてあった。みんなの生活の中でのプロレスの存在意義。 そうか。プロレスラーは記憶の中で、画面の中で生き続けるんだなぁ――棚橋弘至(プロレスラー)


【作品紹介】
「ばあちゃんのエメラルド」
あの頃、親父は漁船に乗っていつも家を空けてるし、お袋も出て行って、家にいるのはばあちゃんと 俺、それに黒犬の来福の3 人だけだった。ばあちゃんと俺は毎晩、古い試合を何度も繰り返し放送する ケーブルテレビで三沢光晴を応援していた。だけど、俺はある日、とんでもないことを知ってしまったんだ――。

「タイガーマスク」
安ホテルの受付バイトをする大学四年生(留年決定)の俺は、バイトの先輩からなぜかタイガーマスクのマスクをもらう。ホテルに“ 配達" される女の子の一人が気になり、ある日、意を決して隣のホテルに彼女を呼んだ。でも、俺にできたのはマスクをかぶったまま彼女としゃべり続けることだけだった。

――プロレスと出逢い、魅せられた人びとの人生ドラマ10話からなる連作短編集
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
本作品は、2016年に台湾で出版されました。著者の林育徳氏は、台湾を代表する作家・呉明益氏に師事する新世代の作家で、本作品にてデビューしました。言うまでもなく、熱烈なプロレスファンです。

台湾ではプロレスはメジャーとは言えず、興行も限られています。ファンが日頃、接するのは日本や米国の興行の衛星中継やケーブルテレビによる再放送です。そうした制約がありつつも、プロレスファンはそれぞれの方法で「愛」を深めていきます。

たとえば、18回台北文学賞小説部門大賞を受賞した「ばあちゃんのエメラルド」は、三沢光晴氏の試合を楽しみにする「ばあちゃん」が描かれています。

三沢氏は、2009年に物故されています。
「ばあちゃん」はその事実を知らず、再放送の映像を見ながら、三沢氏への熱を持ち続けるのです。主人公の孫はネットで悲報を知ったものの、その事実を「ばあちゃん」に伝えられず――といった物語です。

そのほか、台湾のインディーズ団体を題材にしている短編もあり、台湾という島国でいかにプロレス文化が華開いているかがよくわかります。

本書の各話は独立していますが、花蓮がモデルとされる地方都市を舞台として、緩やかに繋がっています。台湾のローカル文化に関心がある方にもオススメです。
〈 目次をみる 〉
著者まえがき
退任の辞
タイガーマスク
西海広場
紅蓮旅社
無観客試合
テーブル、はしご、椅子
ばあちゃんのエメラルド
オレンジアナウンサー失踪事件
パジロ
青い夜行列車
訳者あとがき
〈 電子版情報 〉
リングサイド
Jp-e : 093865880000d0000000
台湾の新世代作家、堂々のデビュー!

この小説はプロレスについて書いている。
それはつまり、人生について書いているということだ――西加奈子(作家)


知りたかった事が書いてあった。みんなの生活の中でのプロレスの存在意義。 そうか。プロレスラーは記憶の中で、画面の中で生き続けるんだなぁ――棚橋弘至(プロレスラー)


【作品紹介】
「ばあちゃんのエメラルド」
あの頃、親父は漁船に乗っていつも家を空けてるし、お袋も出て行って、家にいるのはばあちゃんと 俺、それに黒犬の来福の3人だけだった。ばあちゃんと俺は毎晩、古い試合を何度も繰り返し放送する ケーブルテレビで三沢光晴を応援していた。だけど、俺はある日、とんでもないことを知ってしまったんだ――。

「タイガーマスク」
安ホテルの受付バイトをする大学四年生(留年決定)の俺は、バイトの先輩からなぜかタイガーマスクのマスクをもらう。ホテルに“ 配達" される女の子の一人が気になり、ある日、意を決して隣のホテルに彼女を呼んだ。でも、俺にできたのはマスクをかぶったまま彼女としゃべり続けることだけだった。

――プロレスと出逢い、魅せられた人びとの人生ドラマ10話からなる連作短編集

レビューを見る(ネタバレを含む場合があります)>>

台湾東岸、つまり太平洋岸に面した地方都市と若者たちを経糸に、プロレスという横糸が織りなす物語なのだが、本書のテーマはそれにとどまらない。インターネットが台湾のプロレス愛好者同士や、日本や世界のプロレスとも結びつけていった世代背景と、台湾社会の変化や矛盾をも折り込みつつ、プロレス愛好者という「マイノリティ」が、同時に貧困層や少数民族という「異なる少数者、弱者」でもあることの難しさを軽い語り口の中に潜ませている。プロレスを通じて社会を描き、またそれに翻弄される台湾の若者をも描いた、素晴らしい作品だ。 本書はとにかく構成が見事で、それぞれの短編(そしてまえがきも)が別の短編と深く、あるいはサラリと結びつきつつ、全体としてひとつの流れを描き出しているのも素晴らしい。(50代 男性) 2021.2.28

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