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2020.4.1
歳を取る事への不安や恐怖を感じたとき、手に取ってほしいエッセイ集!柴門ふみ著/小学館文庫『老いては夫を従え』
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気分がぱっと明るく前向きになる!
「あすなろ白書」、「東京ラブストーリー」、「同窓生」など・・・数々の名ドラマの原作者として知られる柴門ふみさん。
2017年に刊行した「東京ラブストーリー~After 25years」では、あの日、日本中の胸を熱くしたリカとカンチの「25年後」を描き、話題になりました。
「東京ラブストーリー」の連載が開始されたのは、1988年、著者が30代前半の頃でした。
‹‹私が一番仕事をたくさんこなしていたのは、子供たちが小学校に上がるまでの時期で、育児が一番大変だった私が三十~三十五歳の頃だ。幼稚園児と乳飲み子を抱え、それでも『東京ラブストーリー』を描いていた。幼子の鼻水、よだれ、オムツまみれになりながらも、溢れ出た愛のエネルギーが創作にまで及んだのだろう。動物レベルの母性が体から沸き上がった時、私は疲れ知らずの無敵となるのだ。››
そんな著者も、あれから四半世紀すぎて、否が応でも「老い」を意識せざるを得なくなってきました。
歳を取れば、変わる、心と体。
皮膚科では「老人性」を連呼され、老眼鏡は片時も手離せなくなり、病院の予約時間はすっかり勘違い、アサガオとアジサイを言い間違え、なんでもかんでも忘れてしまい・・・。
本書は、そんな老いてゆく日々を時にシビアに、時にユーモラスに自らを題材につづった痛快エッセイです。
フェイスブックのメッセージの「管理人」の文字を「菅直人」と読み間違えたエピソードや、若いショップ店員に「ジーパン」と言っても通じず、「デニムですね」と言い換えられて衝撃を受けた話などなど、クスッと笑える話が満載!
その一方で、体調の急変で倒れ救急車で運ばれた話や、自身の乳ガン闘病記まで、考えさせられる話もぎっしり!
「ああ、あるあるある」と共感したり、毒舌まじりのユニークな表現に、思わず声を出して笑ってしまったり、時にはじーんと感動して、ホロッと泣けたり・・・。
歳を重ねることを怖れず抗わず楽しむ術が随所に盛り込まれていて、読めば読むほど、気持ちが明るく前向きになっていきます。
著者と同世代の方にも、これから「老い」を迎える方にも、また、何かに恐怖や不安を感じいる方にも、ぜひ読んでいただきたい「心が元気になる」エッセイ全27編。
著/柴門ふみ
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