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2020.1.11

「創作するということ」を竹宮惠子が余すことなく語った大ヒット自伝、ついに文庫化!!『少年の名はジルベール』

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「創作するということ」を竹宮惠子が余すことなく語った大ヒット自伝、ついに文庫化!!『少年の名はジルベール』

「少女マンガを変えようよ」

「マンガで革命を起こそうよ」

漫画ファンはもちろん、そうではない読者からも感動の声が続々と寄せられ、朝日、読売、毎日など各紙書評や各種SNSで大反響だった単行本が、ついに文庫化。

 

‹‹過去の話だけれどいろいろな人に話すと、面白い、と言ってもらえるので、ただの個人的な記録だと思いつつも、できるだけ読む人が、懐かしくあの時代を思い起こせるようにと考えながら、この本を出すことを決意した。出すからには面白くためになる(!?)本にしようと、時代の流れを書き留めて懐かしんでもらえるように努めたけれど、それもマンガ描きの習い性でしたことだった。

あの時、この本がこれほど多くの人に受け入れられるとは殆ど考えていなかった。文庫化や電子化を求められたけれど、別にそこまでしなくても・・・と考えていたのも確かだ。今回、文庫化が決まったことで、若い人たちにとってはちょっと読みやすくなったかもしれない。››

(「炎が煌めく瞬間を」――――文庫版刊行によせて)

 

本書は、竹宮惠子が「創作すること」を余すことなく綴った渾身のノンフィクションノベル。それは、少女マンガの黎明期を第一人者として駆け抜けたマンガ家が自ら著した、読み応えたっぷりの貴重な半生記になっています。

 

石ノ森章太郎先生に憧れた郷里・徳島での少女時代。

高校時代にマンガ家デビューし上京した時に待っていた、出版社からの「缶詰」という極限状況。

少女マンガ家版トキワ荘とも言える、東京都練馬区大泉にあった「大泉サロン」で、少女マンガで革命を起こすと仲間と語り合った日々。

当時はまだタブーであった「少年同士の恋愛」を見事に描ききり、現在のBL(ボーイズ・ラブ)の礎を築いた名作「風と木の詩」創作秘話。

また、現在京都精華大学学長として学生たちに教えている「クリエイターが大切にすべきこと」などを収録。

漫画ファンならずとも、とても興味深い内容が満載です。

 

文庫化にあたってカラーイラスト増ページ!

文庫版解説はサンキュータツオ氏。

 

‹‹この本が特別なのは、長年の間ファンの間では妄想でしか語られなかった、竹宮先生と萩尾先生の関係、大泉サロンでなにがあったのかなども語られたことだ。さらに、1972年の竹宮、増山、萩尾、山岸によるヨーロッパ旅行のことが詳細に描写されていること。読者の皆さんなら共感していただけるかと思うが、本書はまるで映画を観ているような気持ちにさせてくれる。そしてその映画のクライマックスは、この四人でのヨーロッパ旅行だ。それぞれの先生方のその後の作家人生にも影響を与えたと思えるこの旅行は、その後それぞれの道を歩むことになることを知っていると、余計にキラキラしてかけがえのない時間に見える。なにより竹宮先生の筆致が、嘘偽りのない高揚感をダイレクトに伝えてくる。まごうことなき「青春」である。ヒリヒリとキラキラ。それが竹宮先生だ。››

(サンキュータツオ|漫才コンビ「米粒写経」/日本語学者)

 

▼▼▼単行本刊行時、著者自身による紹介動画はこちら▼▼▼

https://youtu.be/jllrKW2blPA

 

小学館文庫

『少年の名はジルベール』

著/竹宮惠子

 

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