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2017.11.29

「歳を取ったから偉いなんて、冗談じゃない」。日本画家・堀文子、99歳のメッセージ!『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』

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キーワード: アート

「歳を取ったから偉いなんて、冗談じゃない」。日本画家・堀文子、99歳のメッセージ!『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』

いのちを描き続けてきた画家が「最期に伝えたい」珠玉の言葉

2017年に白寿を迎えた日本画家の堀 文子さん。

「自分が今、いくつかなんて覚えておりません」という堀さんは今年で99歳になります。

 

‹‹「長生きですね」と言われますが、齢がたまっただけのこと。歳を取ったから偉いなんて、冗談じゃない。去年より偉くなった、なんてそんな馬鹿なことはありません。

人間は生きている限り、未熟なのです。この歳になっても、私は自分に対する不満が山のように溜まっております。それを祝ってあげると言われても「ふざけるな」と言い返したくなる。ただ、自分の知らなかった年齢になるということは、私にとっても初めての体験ですから、面白がっております。人の一生は毎日が初体験ですから。››

 

おごることなく、自然を師と仰ぎ、自由に、自己流で〝現在(いま)〟を描き続ける堀さんには、全国に多くのファンがいます。

 

‹‹同じことを繰り返すことができず慣れることを嫌う私の作品は、毎回テーマも技法も違い、常にゼロメートルからの出発で、たえず初めての試みでの四苦八苦のあがきが私を鍛えているのだと思う。日々細胞が消えては再生するように、私の感動の中味も時と共に変わるのだ。››

 

本書では、これまでに堀さんが発表したエッセイやインタビュー、そして初載録となる最近の発言などから、いのちを描き続けてきた画家が「最期に伝えたい」珠玉の言葉の数々を伝えます。

 

書名の由来は、堀さんが74歳で描き、本書のカバーにもなっている「枯れたひまわり」。

 

‹‹ひまわり畠の終焉は、その時の私の何かを変える程の衝撃だった。ひまわりは頭に黒い種をみのらせ、生涯の栄光の時を迎えていたのだ。大地を見つめる顔は敗北ではなく、そのやせた姿にも解脱の風格があった。その顔一杯の種は、次の生命を宿し充実していた。

 

死が生涯の華々しい時だという事を、

ひまわりから学んだあの日を忘れない。››

 

頭に種をぎっしり実らせ、大地を見つめて直立するその姿から、死は決して悲しむべき終末ではなく、「生涯の華々しい収穫のときだ」ということを、堀さんは学びます。

「いのち」を正面から見つめ続けてきた珠玉の言葉は、現代に生きる私たちに智恵と勇気を与えてくれます。

 

堀さんは49歳のとき、自然の中で暮らそうと東京を脱出し、神奈川県の大磯で暮らしはじめました。

カラー口絵では、数々の名作が生まれた大磯にあるアトリエの様子を写真で公開!

堀さんの創作の原点に迫ります。

 

『ひまわりは枯れてこそ実を結ぶ』

著/堀 文子

 

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