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2020.9.16
「のぼうの城」「村上海賊の娘」の和田 竜氏絶賛!!驚異の新人デビュー作!『へんぶつ侍、江戸を走る』
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キーワード: 時代小説
深川の人気芸者が急死――
女の追っ駆けをしていた「オタク侍」が内情を探る。
九代将軍徳川家重の駕籠(おかご)担ぎ・御駕籠之者(おかごのもの)に籍を置く明楽久兵衛(あけら・きゅうべえ)は「へんぶつ」として知られていた。
小童の頃から下水に凝り始め、江戸の下水道をくまなく覗いてまわる変わり者ぶりを発揮。
ここ五、六年は、深川の唄い手・愛乃(えの)のところへ足繫く通い、彼女の大首絵(おおくびえ)を蒐集(しゅうしゅう)するほど執心だ。
周囲からは「大供(おおども)」と呼ばれていたが、剣の腕前だけは一級品。
道場の新入りたちを前に組太刀を見せると、その場の空気が一瞬にして変わる。
そんなある日、いつものように深川に唄を聴きに行った久兵衛に、愛乃急死の報せが届く。
«少女のように高く明るい、だが少女というには華やかで技巧に長けた声。それは久兵衛の胸をいっぱいに満たし、頬を熱く上気させた。
愛乃は貸席で唄っていた。貸席はもともと寄り合いに使うためのものだから、膳を取らなくてもよいし、夜がふけても追い出される気づかいがない。
むろん大名や豪商から料理茶屋に呼ばれることもあるのだろうが、ほとんどの夜は、ふつうの町人や微禄の侍がぎゅうぎゅう詰めになって騒ぐ貸席で唄った。親しみやすい芸者だった。»
久兵衛が愛乃の死に不審を抱き、事の仔細を探り出すと、身の回りで次々と困難に見舞われる。
斬り合いあり、慕情あり、知られざる歴史あり、波乱万丈の痛快時代小説。
和田 竜氏絶賛!!
「江戸時代のアイドル好きの主人公が事件解決する話が主体かと思いきや、後半の構成上のどんでん返しでスケールの大きな史実の投網がかかっていることに気付かされ、うなってしまった。さりげなく示される歴史の知識も心地いい」
こちらは本作がデビュー作となる著者のことばです。
「へんぶつ(変物)」は、「変わり者」という意味。
著者のわたしも、たぶんその部類である。
・・・・・・なんて、独白してみましたが、それが素晴らしい特技であれ、ひとに呆れられるような部分であれ、「みんなとちがう」ところを持った人の話を書きたいという思いが、かねてからありました。
また数年前、江戸期を通して「唯一農民側が勝った一揆」と呼ばれる郡上一揆のことを知り、弱者の側から粘り強く交渉を続けた藩民の存在に心を惹かれました。
あまりスポットが当たることがないのですが、田沼時代前夜の「宝暦期」はとても面白い時代です。
歴史が好きな方、江戸の風物を楽しみたい方は、勿論。
ご自身を「へんぶつ」だと思っている方。「へんぶつ」に興味がある方。
ぜひ、主人公のへんぶつ侍・久兵衛と、宝暦の江戸を走って下さい。
著/亀泉きょう
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