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2018.9.29
たちまち大増刷!! 大ヒット作「付添い屋・六平太」の金子成人、待望の新シリーズ開幕!!『脱藩さむらい』
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「故郷に戻りたくば、義弟を討て」
田宮神剣流の師範代に非情な命が下る!
香坂又十郎(こうさかまたじゅうろう)は、石見国(いわみのくに)、浜岡藩城下に妻の万寿栄(ますえ)と暮らしている。
お役目は、市中警護、犯罪の取り締まりや犯人の逮捕に奔走する奉行所の町廻り同心頭(どうしんがしら)である。
田宮神剣流の使い手であり、御前試合で十人抜きを果たした剣の腕を買われ、斬首刑の執行も行っていた。
浜岡藩は、海に恵まれた土地でもある。
漁師の勘吉と釣りに出かけた又十郎は、外海の岩場で脇腹に切り傷のある水主(かこ)の死体を見つける。
浜で検分を行っていたところ、大目付の下知(げち)により、死体は持ち去られてしまった。
又十郎の義弟、兵藤数馬(ひょうどうかずま)は、水主の死について不信を抱いていた。
数馬によれば、水主の正体は、航行中に素性が知れた公儀の密偵ではないかというのだ。
‹‹「越後から九州に至る、日本海に面したいくつかの藩に抜け荷の疑いありとして、公儀(こうぎ)は前々から内偵を進めているらしいのです。三年前に、越前の小谷野藩、柳本家が廃絶となったのはお家騒動の混乱が原因だとされていますが、その実は、藩内の廻船問屋の抜け荷の証拠が、密偵によって露見したからだということです」››
後日、突然城内に呼ばれた又十郎は、大目付(おおめつけ)平岩左内(ひらいわさない)から謀反を企んで出奔した藩士を討ち取るよう命じられる。
追うべき藩士の名は、兵藤数馬であった――――。
‹‹「香坂又十郎、これは藩命ぞ」
拒むこともならず又十郎はがくりと両手を突いた。
「藩命により、謀反人を討ち取るまで、国への帰参は叶わぬ。また、役目を違(たが)えたり、相手に手心を加えたるときは、国元の戸川本家はもとより、ご妻女においても容易ならざる事態と相なることを忘れてはなるまい」
平岩の口から発せられた内容に、又十郎は、体から血の気の引く思いがした。››
又十郎の重く孤独な追跡行が始まる!
「付添い屋・六平太 姑獲鳥の巻 女医者」と書き下ろし二冊同時刊行!
帯コメントは十代目 松本幸四郎さん。
「人の心が絡み合い、いつもあたたかな時代小説。
人間の味、生活の風情、土地の匂いがこれほどリアルに感じられるマジックに興奮です」
著/金子成人
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