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2019.2.17
笑って泣ける原田マハの新たなる代表作がスマッシュヒット中!小学館文庫『ロマンシエ』
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乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ!
有名政治家を父に持つアーティストの卵・遠明寺美智之輔(おんみょうじ・みちのすけ)は、乙女な男の子。
恋愛対象が同性の美智之輔は、同じ美大の油彩コースに通う同級生の高瀬君に想いを寄せるが、想いを告げられないまま2年の月日がすぎていた。
挙句の果てに、高瀬君から美智之輔にひとめぼれした、という後輩を紹介される始末……。
そのまま卒業を間近に控えた美智之輔は、卒業制作が最優秀作品(ボザール賞)に選ばれ、フランスの美術学校に留学することに。
憧れのパリへ。
ところが、美智之輔の留学先は有名な「エコール・デ・ボザール」ではなく、個人経営の「アトリエ・ド・ボーゴス」だった。
‹‹――高瀬君。
胸の中で呼びかける。いまはもう、はるか遠くに離れてしまったあたしの心の恋人。二年まえ、あたしがパリへと旅立つ朝、空港まで見送りにきてくれたっけ。
あたしが受賞した「ボザール賞」が美術学校(エコール・デ・ボザール)じゃなくて、私設の画塾(アトリエ・デ・ボザール)への留学だったこと、高瀬君にだけは打ち明けた。ほかの誰にも言わないでほしいんだ、と前置きして。
高瀬君は、あたしの告白のどこがツボなのか――驚いていいのか笑っていいのか――わからないようだったけど、いいんじゃない? 朗らかに言った。
大事なのは、お前にやる気があって、パリに行って、絵の勉強をすることだろ?
だったら、「エコール」だろうと「アトリエ」だろうと、どっちでもいいんじゃない?
どこに行ったって、お前なら大丈夫だよ。お前には、ほかの誰にもない特別な何かがある。きっと、すっげーアーティストになるって信じてるよ。
その言葉に、どれほど助けられただろう。››
ボーゴスに週2日通い、パリの六区にあるカフェでアルバイトをしながら、ボザールに入るための準備を進める日々。
ある日、美智之輔はバイト先で、愛読している超人気ハードボイルド小説の作者・羽生光晴に出会う。
彼女は訳あって歴史あるリトグラフ工房idemに匿われているという。
過去にはピカソなどの有名アーティストが作品を生み出してきたプレス機の並ぶその工房で、リトグラフの奥深さに感動した美智之輔は、光晴の生活をサポートしつつ、リトグラフ制作を行うことになる……。
乙女な美・男子がパリの街を、恋に夢に全力疾走!
美智之輔のハイテンションな世界に、ぐいぐい引き込まれていきます。
めくるめく展開から、ラスト50ページ、切なさの魔法が炸裂!
魅力的な登場人物、テンポのいい文章、心ときめくラブロマンス……。
「楽園のカンヴァス」著者の新たなる代表作です。
単行本刊行当時、小説『ロマンシエ』に登場するパリのリトグラフ工房〝idem〟とコラボした画期的な展示会を企画。
文庫版には、この展覧会が開催されるまでの舞台裏について、東京ステーションギャラリー館長・富田章さんが特別寄稿してくださいました。
また、展覧会の図録に寄せた掌編「君が叫んだこの場所こそが、ほんとの世界の真ん中なのだ。」を特別再録。
これを読めば『ロマンシエ』のすべてがわかる豪華コンプリート版です!
著/原田マハ
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