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2018.10.4
花が病んだ心を呼び寄せる。優しくて怖い花物語『さくら花店 毒物図鑑 夏の悪夢』
この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。
風変わりな夫婦と居候と植物が、歪んだ事件を解く!
住宅街にひっそりとたたずむ、レトロな雰囲気の「さくら花店」。
生まれながらに植物の声を聞くことができる店主の雪乃は、人々を癒して救おうとする花たちの願いを受け、その手助けをしているのだ。
ここにやってくるのは、傷ついて病んでしまった心を抱え、人知れず苦しんでいる人ばかり。
花は人を癒す。
さくら花店の花は、そのために存在している。
今日も花に呼ばれるようにして来店したのは、女子高生の静香、さくら花店の常連客のひとりだ。
美しく奔放な妹の誕生日祝いに白い百合を買うため、幼馴染と一緒にやってきた。
翌々日、静香の家に百合を配達した雪乃は、帰り際、花に呼び止められる・・・・・・。
‹‹あの花が妹さんをよろこばせてくれるといいけれど・・・雪乃はそう思い、速水家から立ち去ろうとする。しかし、踵を返したところで囁く声が耳に届いた。
・・・・・・彼女を助けて・・・・・・助けて・・・・・・助けてあげて・・・・・・
雪乃ははっと振り返る。玄関の傍、小さな花壇に小ぢんまりとした花が植えられていた。黒褐色の花びらを抱く珍しいその姿。
「黒百合・・・・・・」
めったに見ないその花に、雪乃は瞠目した。黒百合の花が、雪乃に訴えているのだ。
「彼女というのは、誰のことでしょう? 速水静香さん?」
・・・・・・悩んでるの・・・・・・苦しんでるの・・・・・・››
雪乃は黒百合のただならぬ様子を見て嫌な予感を抱く。
花に求められれば危険もかえりみず走り出してしまう雪乃。
渋々ながらも、それを見守りフォローする、人嫌いでぶっきらぼうな樹木医の将吾郎。
そして雪乃と同じ能力を持つ、悩める少年ヒロ。
風変わりな夫婦と居候が、植物にまつわる事件と心の闇を解き明かす!
「毒物図鑑」のタイトルどおり、人には言えない「毒」が散りばめられた作品。
「毒」を抱えた人たちのエピソードが気になってページをめくる手が止まらないのは、人間誰しも、人と違う歪なものを抱えているから。
ちょっと〝ズレ〟てるキャラクターたちの一挙手一投足から目が離せない!
作家活動の傍ら生花店を営む著者が贈る、優しくて怖い花物語第2弾!!
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