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2018.8.15
高校野球のスタンドでこの「神曲」が流れると点が入る!『20歳のソウル 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド』
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TV、新聞で大反響!20歳が遺した「市船ソウル」
2016年全国高校野球選手権千葉県大会決勝。
夏の甲子園出場をかけて戦う市立船橋高校の選手たちを勇気づけた「奇跡の曲」がありました。
‹‹タカタカタッタ、タカタカタッタ、タカタカタッタ
ドンドンドン!
大義がこだわったドラムが早いスピードで打ち鳴らされる。観客席から歓声が起こる。
大義は後輩たちと共に、「市船ソウル」を奏でた。
ソシソシドシドレ、ファー、ソーレファソ、ファ、ミファミレー。
速い動きのスライドと共に鳴り響く、短調のメロディ。初めて自分で、球場で吹く自分の曲。その中に応援団の掛け声が大きく重なる。
「攻めろ、守れ、決めろ、市船!」
何度も何度も繰り返される、あの6小節。迫りくるような音が選手たちに神風を送った。››
「ソウルが流れると点が入る」
「神曲」
「市船のチャンステーマ」
「かっこいい」
Twitterでも話題となったこの曲は、2017年1月、20歳で短い生涯を閉じた浅野大義さんが市立船橋高校在学中に作曲したものです。
この曲は、今年の第100回全国高校野球大会千葉県大会で演奏されるなど、今もなお受け継がれています。
「1年半の闘病生活の末に、20歳の息子が亡くなった。その1週間前に高校の吹奏楽部の恩師が見舞いに来て、ずっと手を握りながら話しかけてくださった。その後、先生は同級生を集め、息子のためにビデオレターを作ってくださった。友達が届けてくれ、病室に美しいメロディーが流れた。息子は目を閉じたまま拍手を送った」
この朝日新聞「声」欄に投稿された大義さんのお母様の投稿は、その後「報道ステーション」でも特集されるなど、静かな反響を呼びました。
著者も、報道を目にして感銘を受けたひとりです。
「私が大義くんを知ったのは、2017年4月12日に朝日新聞に掲載された記事でした。大義くんが亡くなってから3か月後のことです。
その記事には、大義くんの告別式で母校である市船の卒業生たちが164人も集まって彼のために演奏したとありました。ご遺族の関係者の方が撮影したという告別式の動画には、こぼれ落ちる涙を拭いもせず楽器を吹き続けるブラスバンドの姿がありました」(著者)
市立船橋高校・吹奏楽部と大義くんの絆が生んだ、奇跡を辿る実話。
著/中井由梨子
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