お知らせ
2018.8.2
「理想の死」を読者に提示する〝衝撃のノンフィクション〟『安楽死を遂げるまで』講談社ノンフィクション賞受賞!
この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。
65歳以上の人口が3500万人に迫る日本では近年、「逝き方」を巡る議論が急速に高まりつつあります。ジャーナリスト・宮下洋一氏は、安楽死容認国のスイス、オランダ、ベルギー、アメリカ(一部州)、そして容認していないスペイン、日本と、終末期の現場をレポート。医師や患者、その家族の話に耳を傾け、ときに「安楽死の瞬間」にまで立ち会いました。
安楽死を選んだ者たちはどんな痛みや苦しみを抱えていたのか、本当に安らかに死ねたのか、遺された家族はどう思うのか? そして安楽死が認められていないがゆえに、起きた悲劇とは――――。
海外の自殺幇助団体に登録する日本人や、安楽死事件で罪に問われた日本人医師をも訪ね、さまざまな「理想の死」を読者に提示する本書は、〝衝撃のノンフィクション〟として数々の書評等に取り上げられ、話題になりました。
受賞にあたって、著者の宮下氏は、「安楽死の是非についてこの本に答えはない。私自身の死生観を押しつける気もない。人の死は千差万別なもの。死との向き合い方をそれぞれが考えるきっかけとしてほしい」と述べています。
運命とされる死を、受け身ではなく、身近な選べるものとして読者に突きつける一冊です。
歴史ある賞の受賞を機に、ぜひご一読いただければ幸いです。
〈目次〉
第1章 安楽死の瞬間――スイス
第2章 僕が死ぬ日にパーティをしよう――オランダ
第3章 精神疾患者が安楽死できる国――ベルギー
第4章 「死」を選んだ女と「生」を選んだ女――アメリカ
第5章 愛か、エゴか――スペイン
第6章 殺人医師と呼ばれた者たち――日本
著/宮下洋一
★こちらもオススメ!
・長崎・天草地方の<新・世界遺産>から黙殺された島があった!『消された信仰』
・試作品は与謝野晶子も岡本太郎も飲んだ!『カルピスをつくった男 三島海雲』
・蓮舫はどこからやってきたか?在日台湾人のファミリーヒストリー。『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』
・注目を集める在宅医療のすべてが分かる!在宅看取り1000人以上の名医が伝える『なんとめでたいご臨終』
・今この国に必要なのは「老人学」の再教育!曽野綾子が説く『人生の退き際』の美学とは?
関連リンク