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2018.3.3
〝警察家族〟の苦悩と葛藤を刑事の息子が綴った小説!『刑事の血筋』
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キャリアの兄とノンキャリの弟は、刑事だった父の汚名を雪げるか?
「ぼくの父」
5年A組 高岡剣
ぼくの父は、警察官です。ふだんは私服を着ている、いわゆる刑事です。
ぼくはあまり言われないけど、弟は人のものをとったり、けんかをしてだれかをケガさせたりした時、しかられるたびに「お前は警察官の息子だから」ということを言われています。そういうところを見ていると、正直に言うと、ぼくは父のことはきらいではないけど、父の仕事を好きにはなれません。
「ぼくのお父さん」
2年B組 高岡守
ぼくのお父さんは、けいじです。悪い人をつかまえるのが仕事です。
大きなじけんがあると、お父さんはなん日も帰って来ません。それが終わると、同じけいさつしょの人をうちによんでおさけをのみます。その時ののお父さんは、とても楽しそうです。お父さんはよっぱらうと歌をうたいます。へたくそです。あと、おならをこきます。ゆでたまごのにおいがします。悪い人をつかまえるお父さんはかっこいいけど、おさけをのんだらかっこ悪いしくさいのできらいです。
警察官の家族として複雑な思いを抱えながら育ってきた高岡剣と高岡守。
反りの合わない兄弟は、あえて父と同じ道を選んだ――。
津之神西署・刑事生活安全組織犯罪対策課・強行盗犯係に所属する守は、高校卒業後、警察官になって15年、刑事になって8年。
管内で起きた殺人死体遺棄事件を追っている。
被害者は、守が公務執行妨害で一旦は逮捕したものの、送検を見送られた男だった。
国家公務員I種を受けて警察官になった剣は、警察庁の刑事局刑事企画課に所属していたが、異動で故郷・津之神市に戻ってきた。
着任初日から連日、県警本部の資料室で資料を読み漁っている剣の目的の一つは、津之神市で過去に起こった銃と麻薬密輸に関する事件を洗い直すこと。
もう一つは――15年前に殉職した父、高岡敬一郎の死の謎を探ることだった。
追うほどに深まる「殺人死体遺棄事件」と「父の死」の謎。
次第に距離を縮めていくふたりの前に立ちはだかった大きな闇の正体とは・・・?
本邦初! 本物の刑事の息子が万感の思いを込めて綴る、〝警察家族〟小説!
「警察官だった父のことが苦手だった。
初めて警察小説を書いてみて、警察官がどれほど行住坐臥でテンションを維持しなければ勤まらない仕事か、ほんの少し垣間見えた気がする。
勉強もせず音楽ばかり聴いているガキが家にいたら、罵倒したくもなるわな、なんてことも思った。
時間が掛かり過ぎたが、確かに親の小言と冷や酒は後から効いてくる」(著者)
リアリティあふれる描写とスリリングな展開にページをめくる手が止まらない。
刑事の血脈がなせる業に胸が熱くなる一冊!
著/三羽省吾
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