物語

北関東の前林市で平凡な主婦として
幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、
息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて
事故死したことによって、一変する。
深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていた大樹は、
何をしようとしていたのか――。

15年後、新宿区で若い女性が殺害され、
重要参考人である不倫相手の百井辰彦が行方不明に。
無関心に見える妻の野々子に苛立ちながら、
母親の智恵は、必死で辰彦を探し出そうとする。
刑事の三ッ矢と田所が捜査を進めるうちに、
無関係に見える二つの事件をつなぐ鍵が明らかになる。

『完璧な母親』で最注目の著者が放つ、
慟哭のミステリー。

物語
コミック_001
コミック_004
コミック_003
コミック_002

『あの日、君は何を見た』まさきとしか 漫画/高良百

著者の作品中、
最もミステリとしてアクロバティックな趣向を
成功させた一作。

千街晶之

終盤、パズルがかみあうと、
伏せられたカードが 一気にひっくり返されて
驚きの連続となる。

池上冬樹

ねじれた心理の書き方に 戦慄させられる。

杉江松恋

ユニークにして深みのある
三ツ矢刑事の造形と、
驚愕必死の結末。 著者の「新しい代表作」といえるミステリ。

豊﨑由美

まさか、そこからそうなって、
そこに繋がるなんて…凄い! これは極上の
ミステリですね、
「極ミス」!!

文真堂書店 ビバモール本庄店 山本智子さん

母親の狂気に、
こちらまで飲み込まれそうで 恐怖を感じました。

蔦屋書店 ひたちなか店 安直美さん

ひっくり返した石の裏側に
びっしりと蟲がいたおぞましさのよう。
身近な人の裏側に潜んでいる
ものは異形のかたちをして
いるのかもしれない。

戸田書店 新潟南店 小林典朋さん

2つの家族の思わぬ繋がり、
終始ドキドキする展開に、
ページをめくる手を
止められませんでした。

伊吉書院 西店 中川原奈々美さん

profile

まさきとしか

1965年生まれ。北海道札幌市在住。2007年「散る咲く巡る」で第41回北海道新聞文学賞を受賞。13年、母親の子供に対する歪んだ愛情を描いた『完璧な母親』(幻冬舎)が刊行され、話題になる。他の著書に『いちばん悲しい』『祝福の子供』『屑の結晶』『レッドクローバー』『玉瀬家の出戻り姉妹』などがある。

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