
元亀元年(一五七〇)六月、現在の滋賀県北部を流れ、琵琶湖に注ぐ姉川を挟んで対峙した浅井・朝倉連合軍約一万八千と織田・徳川連合軍約二万九千が激突!
八千の浅井勢は二万四千の織田勢を気力で圧倒していたが、右翼の朝倉勢が徳川勢に押されて退却。織田勢の反撃を受けた浅井は総崩れとなる……。
敗軍の中には、初陣の遠藤与一郎の姿があった。父で侍大将の遠藤喜右衛門はこの戦で壮絶な死を遂げ、三年後、忠義を尽くした主君・浅井長政も自害した。与一郎は仇討ちと浅井家の再興を誓うのだった。

●「しばらくの間、黒田官兵衛様にお仕えせよ」与一郎は左門に軍師の心得を学んでほしく、別行動を命じる。一時とはいえ大石家を離れることが寂しくてたまらない左門だが、与一郎の期待に応えるべく、官兵衛の下で学ぶことを決意。
●船坂峠での虐殺を経て、東播磨諸侯からの評判はあまり芳しくない秀吉。別所長治の代理・吉親を交えた加古川評定は一触即発の空気で終わり、結果、長治は毛利側に寝返る。
●上月城に籠る尼子党と寄騎する与一郎一家。毛利勢は山を掘って場内の井戸を枯らし、あまつさえ五百匁筒の大筒で場内の水桶を狙い撃ちする。自らの手を汚し救ってくれた勝久の恩に報いるべく、与一郎らは夜襲をかけて五百匁筒の破壊を狙う。
●そんな中、秀吉の命を伝える矢文が場内に届く。「城を捨てて退け」この書状は本物か、それとも——。真夏の上月城に緊張が走った。

●秀吉の命で、毛利氏側に立つ上月城主・赤松政範へ書状を届ける与一郎。秀吉に寝返れというその内容に対し、「義のみにて戦う」政範はそれを拒んだ。そんな政範を与一郎は好もしく思う。
●領土拡張を進めている織田家にとって、厄介なのが安芸の毛利家。総先鋒として立ち向かう羽柴勢は、毛利に家を滅ぼされた尼子党を使って、赤松三十六家の一つ・福原城に夜襲を仕掛ける。
●夜襲は成功し、福原城を落とした尼子党と与一郎たち。秀吉は「百匁筒を抱え撃ちできる剛の者を雇えば、百匁筒を買ってやる」と、褒美なのかそうでないのかわからぬような褒美を与一郎に約束する。
●羽柴勢はいよいよ毛利麾下の宇喜多勢と衝突。その戦いの最中、与一郎は一人の槍兵を捕虜とし、手下に加えることに成功した。名は捨松。与一郎に下った理由はなんと、弦丸への一目惚れ——!

●信長の実妹で旧主浅井長政の継室・於市と秀吉の婚姻の仲介を失敗した与一郎。秀吉はせめて「一夜の契り」だけでもとさらなる交渉をゴリ押しするが、与一郎はそれを断り、またも怒りを買う。
●播磨国平定の第一歩として、秀吉は弟・秀長に但馬国攻めを命じる。その地に詳しい高虎は上司らの覚えもめでたく、与一郎との差がつくばかり。
●目指すは反織田勢力の旗頭・太田垣が籠る竹田城。「夜を徹して百匁筒を大手門に撃ち込み続けよ」という過酷な命に、大石家は少ない人員を二班に分け、任にあたる。
●難しい任務にあたる中、癖の強い大石家の面々にすれ違いが生じ始める。上司として彼らをまとめ上げねばならない与一郎の手腕はいかに———

●越後の覇者・上杉謙信と織田の諸将が対峙する中、秀吉はすでに中国百二十万石の毛利攻めを見据えていた。無用な兵の消耗を嫌った秀吉は策を用いて北陸の戦場を離脱する。
●手始めに播磨国を攻めるべく、根回しと情報収集に精を出す秀吉・長秀。その大事な局面に与一郎が受けた密命は信長の実妹であり戦国一の佳人・於市への無謀な求婚の仲介だった。
●於市の侍女で、かつて縁談を断った和音からは逆恨みされ、同行する弦丸からは「子の父であることにしておいてほしい」とゴリ押しされる与一郎。女難続きの与一郎を「馬鹿正直であれ」と長秀は励ます。
●そんな中、信長配下の武将・松永久秀が信長に対して二度目の裏切りを働いたとの報が入り———

●弁造の百匁筒を試し撃ちした与一郎、右肩を壊す。あまつさえ秀吉が設計した安土城を本人の目の前で批判、大いに怒りを買い、弟・秀長の預かりとなる。
●信長によって追放された足利義昭、本願寺と接近、信長討伐の旗を上げさせることに成功。将軍家、毛利家、本願寺、武田家を基幹とする信長包囲網の再結成がなされる。
●織田側本陣・天王寺砦が落城の危機。光秀を救援すべく単騎で夜の闇に駆け出した信長を追え、と秀吉に命ぜられた与一郎。そしてその与一郎を追うのはあの因縁の———

●与一郎、愛馬「雪風」を得る。
●秀吉は与一郎に、武田方の内通者である大賀弥四郎の暗殺を命じる。
●五月二十一日早朝、ついに長篠で織田・徳川連合軍と武田軍の戦いが始まる。
●弁造、戦場で得た大筒(三十匁筒と呼ばれる大型火縄銃)を新たな得物とす。
●長篠の戦いの後、いよいよ織田勢は越前府中の一向門徒衆と対峙する。
●長い戦いの果て、ついに於弦の居場所がわかった。が、その再会は必ずしも望んだ結末ではなく———

●浅井家の復興を目指す与一郎、秀吉の足軽として再出発。足軽組小頭は藤堂与吉(高虎)。
●秀吉からの「無茶振り」を受け、与一郎と弁造は越前へ潜行。不安定な情勢の実状を探る。
●女猟師・於弦との恋の行方は……。
●織田家臣団と長島一向一揆勢、伊勢湾・船上の大決戦へ!



戦国時代小説には、固くて難しい
というイメージを持っていましたが、
こんなにおもしろくて
笑える作品は初めてです!
(丸善 丸の内本店 玉井佐和さん)
これからも私たちを
戦国時代へタイムスリップ、
ワクワクさせるストーリーを
楽しみにしています!
(タロー書房 岩本洋一さん)
個人的推し人物は弁造!
頼む! 死なないでくれ……!
(喜久屋書店 橿原店 井上七海さん)
井原忠政先生のファンで
「三河雑兵心得」を読んでいたため
購入いたしました。
当時の雑兵の生活や風俗について
詳しく書かれており、
とても参考になりました。
(十代 男性)
姉川・賤ヶ岳・関ヶ原等近くに
多くの古戦場があるので、
それらを題材にされた
小説をよく読んでます。
(七十代 男性)
時代小説が好きで、今後の展開が
楽しみになるような作品。
(六十代 女性)
井原忠政氏の作品を
九十歳になる母と読んでいます。
初めは母が読んでいて、
面白いと紹介されました。
(六十代 男性)



