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2023.1.31

アーティストxiangyuが綴る『ときどき寿』に、各方面から絶賛の声続々!!

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キーワード: エッセイ ノンフィクション ルポルタージュ 音楽 ファッション ラジオ 映画 横浜・寿町 サスティナブル xiangyu

アーティストxiangyuが綴る『ときどき寿』に、各方面から絶賛の声続々!!

注目のアーティストが横浜・寿町に6年間通った令和の実録ルポエッセイ!

多方面に活躍するソロ音楽アーティストのxiangyu(シャンユー)が、横浜にあるドヤ街・寿町で出会った76歳の親友との交友録を綴る。

この町がどういう町なのかを「自分で見て確かめたい」という好奇心から寿町を訪れた著者は、10代から寿町に住み続けて60年近くになる〝ヤマさん(仮名)〟と出会う。

交流を重ねていくうちに一本筋の通ったヤマさんの生き方に感銘を受けた著者は、約50歳の年齢差にもかかわらず、ヤマさんの部屋で年末に「逃げ恥」の再放送をイッキ見するほどの間柄に。

 

«大晦日。今年最後の炊き出しに参加した。準備をしていると「そんなんいいから、おれんとこ寄ってけよー」と、着いた早々、ヤマさんに声をかけられた。えー炊き出しの準備をしたいんだけど…と思いつつ、歩いてすぐの所にあるヤマさんの部屋に連れて行かれた。テレビをつけ、ふたりでなぜか「逃げ恥」の年末年始の全話一挙再放送を見ていると、ヤマさんが言った。

「おっかしいなぁ、ニューイヤー駅伝今日やるはずなんだけどよぉ。やってねぇじゃねぇか」

朝コンビニで買ってきたらしい新聞のテレビ欄を見ながら文句を言う。そりゃそうだ。今日は12月31日。ニューイヤーは明日だ。»

(本文「ファック」より)

 

ヤマさんとの6年に及ぶ友好の記録をはじめ、なかなか知ることのできない寿町の暮らしや住人たちの実情を描写。

また、著者の過去や日常、xiangyu誕生秘話についても打ち明ける。

 

«ある日、いつも聴いている番組でエッセイストの阿川佐和子さんが、「私はもうこんな歳だけど、もっとできることがあるかもしれない。まだまだ別の才能が眠っているかも!」と発言していたのが、どういう訳か胸に刺さった。その言葉に影響されて「私なんてまだ24だし、服しか作れないと思っていたけど、そんなことないのかも。他に別の才能が眠っているかもしれない!」と思うようになった。たまに撮影で衣装制作をさせてもらったりはしていたけれど、自分だけでやる服作りの限界を感じていたというか、何かもっと別のことをやってみたほうが、結果的に服作りの表現の幅も広がるのではないかと思うようになっていった。

それでよくよく考えてみたら、6年もの間、なぜかずーっと「一緒に音楽やろう」と言ってくれている人のことを思い出した。»

(本文「シャンユー」より)

 

2017年から始めたカジュアルファッションマガジン『Maybe!』での連載「寿日記」をまとめ、新たに大幅加筆した単行本デビュー作!

 

「6年位前からずっと通っている、横浜・寿町。その町に住んでいる人達との交流の記録が一冊になりました。小・中・高・専門学校、社会人になってからもずっと自分の居場所探しをしていた私は、寿町で親友!と呼べる友人が出来ました。

私の日常生活の話です。是非覗いてみて下さい」(著者)

 

 

刊行にあたって、いとうせいこうさん、丸山健志さん、食品まつりさんなど、多くの著名人から感想コメントが寄せられています。

 

いとうせいこうさん(作家・タレント)――「xiangyu、ドヤ街に通う。ひとりの人として。この力の抜け方が誠実さそのもの」

 

丸山健志さん(映画監督・映像ディレクター)――「なんだか救われました笑 心地よく生きていくヒントがここに詰まってます」

 

食品まつり a.k.a foodmanさん(音楽プロデューサー)――「xiangyuちゃんと寿町の人たちの交流の中での気づきにハッとさせられるところがいくつもありました。読み終わったあとじんわりときます。一人行動が好きな人に読んでほしい内容です」

 

蓮沼執太さん(音楽家)――「xiangyu という世界に住んでいるアユが教えてくれた、寿町で出会った人々と場所の記録。真っ直ぐなアユの視点が、あたたかく友達と寿を見つめる。一気に読んじゃった。xiangyuありがとう!」

 

ぷにぷに電機さん(ミュージシャン)――「なにかと境界線を引かれがちな今日で、遠いようで近く、近いようで遠いふたりの日々はそれらを颯爽と飛び越え混ざり合っていく。xiangyuちゃんの描く愛しい『せいかつ』のディテールは、音楽になっても、エッセイになっても私を魅了してくれます」

 

吉田靖直さん(トリプルファイヤー/ミュージシャン)――「寿町のことは関東では有名なドヤ街として名前は知っていた。興味を惹かれる部分がありつつも別に行く用事はなく、怖いもの見たさのような動機で訪れるのも気が引けて、いまだ一度も足を踏み入れたことはない。

この『ときどき寿』を読むと、寿町の特殊さよりも、どこの街であろうと変わらない生活の営みみたいなものの方が印象に残った。人はよく知らないものに勝手に恐れを抱いたり面白がったりする。知らない街を知るということは、そこが思っていたほど特別な場所ではない、と気づいていくことなのかなと思った。途中からはもう普通に友達に会うために寿町へ行っている感じが好きでした」

 

鈴木慶一さん(moonriders/ミュージシャン)――「xiangyuが興味を持ったこと、東かほり監督が興味をもったこと、そして私が映画の台本を読んで興味を持ったこと、そして映画が作られたこと、そのすべてがこの本に詰まっています。

始まりはこの本、xiangyuのルポルタージュです。自分の居場所や着地点ほどわかりにくいものは無い。決定も出来ない。動いていれば、ヤマさんじゃないけれど、今が一番楽しくなる。

所や点なんて年がら年中移動するものなんだなと、この本を読んで再確認しました。実に歯ごたえのあるルポ、文章、xiangyuの友達、寿町。

子供の頃、大田区の海沿いで育った私はおふくろに、寿町、黄金町、日ノ出町は行くな、と言われていました。でも生まれたところとそんなに大差ない。ただ子供の歯では噛みきれない町なんだろうな。それを咀嚼したxiangyu、見事です。きっと血や肉が寿になっているでしょう」

 

浅生鴨さん(作家・広告プランナー)――「使命感、ゼロ。先入観、ゼロ。ラフでタフな好奇心が彼女を現場へ連れて行く。

ホームレスの人たちとのつきあい方は、けっこう難しい。良かれと思ったことが、相手にとっては大きな負担になる場合もある。人と人とのつきあいだから正解なんてないのに、ともすれば僕たちは正しいやり方を探してしまう。そんな現場で、xiangyuはひたすら話を聞く。ときには、大人の僕から見ると、これは危なっかしいぞとヒヤヒヤさせられるような聞き方も交えながら、それでも彼女は話を聞く。そうやって、ついウェットになりがちなドヤ街の話を、踏み込みすぎず、偏りすぎず、これでいいのかと迷いながら、xiangyuは自分自身と重ねていく。

僕たちが誰かとつながるためには、相手を知るしかない。何度も出会い、話すことを繰り返して、ようやくほんの少しだけ相手のことがわかってくるのだし、自分のこともわかってもらえるのだ。きっとxiangyuはそれを知っているのだろう。彼女が寿町のドヤ街の中に、小さな居場所を見つけたとしたら、ドヤ街に住む人たちもまた、彼女の中に小さな居場所を見つけている。そうやって僕たちはつながっていくのだ。

勢いのある話し言葉で書かれたこの本を読みながら僕は、『それでね、そのとき私はこう思ったんだ』と彼女が目の前で話してくれているような気がしていた」

 

『ときどき寿』

著/xiangyu

 

【著者プロフィール】

xiangyu (シャンユー)

ソロアーティスト。1994年 神奈川県横浜市生まれ。2018年9月からライブ活動を開始し、2019年5月に初EP『はじめての○○図鑑』をリリース。南アフリカの新世代ハウスミュージック、GQOM(ゴム)のエスニックなビートと等身大のリリックをベースにした楽曲で精力的にライブ活動を行う。音楽以外にも、ファッション・アート・映画出演・執筆など多方面に活動をしている。『ときどき寿』が初の著作となる。

Twitter:https://twitter.com/@xiangyu_dayo

     https://twitter.com/@xiangyu_fish

Instagram:https://instagram.com/xiangyu_dayo?igshid=YmMyMTA2M2Y=

 

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