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2020.1.14

北の大地で「奇跡の三夫婦」が奏でた、人生の旋律(メロディー)。小学館文庫『大沼ワルツ』

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北の大地で「奇跡の三夫婦」が奏でた、人生の旋律(メロディー)。小学館文庫『大沼ワルツ』

実話をもとにした、昭和の大恋愛と大家族の物語。

大沼は、明治時代、手つかずの美しい自然に魅せられた開拓民が入った地。

倉島家の母・那須子(やすこ)と魅力的な三兄弟は、駅舎近くの二階屋で一緒に暮らしている。

 

‹‹「どんなことだって、いつまでもくよくよしてちゃ、お天道様にだって見放されるんだよ。うちのご先祖様たちは、どんな苦労も乗り越えてやってきたんだよ」››

 

那須子は15歳のとき、倉島家の先祖の地元・香川から嫁いできた。

早くに夫を亡くし、故郷へ帰ってもよかっただろうに、大沼の地で、腹を据えて子どもたちを育ててきた。

 

長男・秀雄(ひでお)は、第二次世界大戦中、東京の溶接学校に通っていたとき、よく行く寿司屋で山梨から住み込みで働きにきていた、坂田家の長女・以久子(いくこ)と出会う。

 

‹‹あのさ、俺は戦争が終わったら田舎に帰るつもりなんだ。北海道の大沼ってところ。また会えるといいなと思って››

 

恋に落ちて結婚したふたりは、終戦後、大沼に戻って暮らしはじめる。

 

さらに・・・倉島家の長男・坂田家の長女に続けとばかりに、次男・文雄には次女・朗子(ろうこ)が、三男・満男(みつお)には三女・ハナ江が、順に嫁いでいくことになる。

それぞれに個性あふれる三姉妹。

この「奇跡の三夫婦」はさまざまな困難に見舞われながらも、この地に新風を注ぎ込んでいく。

 

不思議な縁で結ばれた母と3兄弟と3姉妹の姿を描いた感動巨編。

母の死に際、三夫婦に明かされた謎とは・・・?

 

北海道を舞台に数々の小説を発表してきた著者・谷村志穂が、5年の歳月をかけて紡ぎあげた渾身の作品です。

 

「元々の物語から飛躍して、一つの長編小説として紡がせていただくのを、ご家族は許してくれた。大沼という土地にはそのはじまりから、何ともハイカラな一面がある。この土地の持つオリジナリティと、道南独特の人懐っこいようなアクセントの方言の組み合わせの中で、男と女が順に結ばれていく。その中心には、おだんご頭のおばあちゃん。『大沼ワルツ』の執筆は、心躍らせながら続いていった」

(著者「文庫版あとがき」より)

 

解説は大沼育ちの声優・ナレーターの槇 大輔氏。

 

‹‹「人は思い出の器である」と言った人がいます。

『大沼ワルツ』は、それを実感させてくれるものでした。

話の展開に沿って出てくる名称、景色、人物、出来事、それらは少なからず私の粗末な器の中に塗りこめられていたものであり、色、音、匂いまでを蘇らせてくれます。››

 

小学館文庫

『大沼ワルツ』

著/谷村志穂

 

【著者プロィール】

谷村志穂(たにむら・しほ)

1962年札幌市生まれ。北海道大学農学部卒業後、出版社勤務を経て作家に。1990年『結婚しないかもしれない症候群』がベストセラーに。2003年、北海道を舞台に描いた小説『海猫』で第10回島清恋愛文学賞受賞、映画化される。最新刊は、本書に登場する児童自立支援施設を舞台とした『セバット・ソング』。

 

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