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2019.10.5
なぜ篠山紀信は50年以上、写真の前線で活躍できるのか?『超写真論 篠山紀信 写真力の秘密』
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篠山紀信展「写真力」100万人突破!
「写真を超える写真」の秘密に迫る。
現在、東京ドームシティ「Gallery AaMO」で開催されている「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN The Last Show」。
篠山紀信が「写真の神様が降りてきた」という昭和・平成のスターたちの厳選写真に、令和になってから発表した新作も加えた約100点を、ダイナミックに引き伸ばし、5つのエリア(「GOD」、「STAR」、「SPECTACLE」、「BODY」、「ACCIDENTS」)に分けて展示。
写真の持つ力や可能性をリアルに体感できる本イベントは、2012年にはじまり30か所以上の美術館を巡り、先日ついに累計動員数が100万人を突破しました。
「私もびっくり、嬉しい。写真もいろんな見方があり、ライブの感じが写真展の面白さ。会場の広さに合わせて、なるべくご当地の方を入れたり、一つとして同じ展覧会はない。それでこんなに来てくれたのかなと思う」(篠山紀信)
「篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN The Last Show」場内写真
本書は、展覧会の企画・プロデュースをつとめた後藤繁雄が、「写真力」の展示構成を軸に、徹底的に「篠山写真」の力の秘密に肉迫した、本格的な篠山写真論です!
篠山紀信は、日本人ならば誰もがその名前を知る写真家。
デビュー以来50年にわたり、常に時代を切り開き、写真の前線・社会の前線で活躍してきた第一人者です。
「激写」からはじまり、ヘアヌード論争を巻き起こした樋口可南子や宮沢りえから、最近のAKB48やディズニーの写真集まで、日本人のなかに刷り込まれてきました。
デジタルの波が社会を飲み込み、アートシーンも大きくシフトする中で、「篠山写真」はなぜ消費されず、古くならず、〝常に新しい〟のか。
そして、なぜ80歳を迎えようとしているのに、その勢いはまったく衰えることを知らず、〝エンドレスに活動〟し続けられるのか。
編集者としてアートブック、写真集などを数多く手がけ、京都造形芸術大学で長らくコンテンポラリーアート/現代写真について教鞭をとる著者が、その「写真の力」がどこから来るのかを徹底分析!
‹‹篠山紀信への問いは、自問自答のように止まらない。
それは、篠山紀信を語ることが、「写真の力」「写真の本質」「写真の今」について語ることになるからだ。それはエンドレスに続いてく。
この本は、篠山紀信を論じながら、写真の力の謎を追いかける。鏡の迷宮への旅になるだろう。››
本書の目次は以下の通りです。
まえがき 篠山紀信という大きな謎がある
第1章 「写真は時代を映す鏡だ」と篠山紀信は言う
第2章 「写真力」展を巡りながら考える
第3章 「写真力」をめぐる4つの秘密
第4章 逆襲する篠山紀信(写真の再編と再生の季節に)
第5章 東京は写真である
第6章 踊りながら撮り続けろ!!
第7章 「快楽の館」そして「イノセント」へ
あとがき 対談「写真て、写真さ...」篠山紀信×後藤繁雄
巻末 クロニクルズ+60PHOTOBOOKS GUIDE
著/後藤繁雄
【著者プロフィール】
後藤繁雄(ごとう・しげお)
編集者、京都造形芸術大学教授。コンテンポラリーアート、現代写真について2 0 年近く教鞭をとり、若手アーティストの発掘・育成に力を入れる。自著・共著に「アート戦略/コンテンポラリーアート虎の巻」「現代写真アート原論」など多数。また、編集者として坂本龍一、篠山紀信、蜷川実花、名和晃平などのアートブック、写真集も数多く手がけ、同時に自ら主宰する「G/P gallery」を拠点に、150を超す写真展をキュレーション。篠山紀信展「写真力」にあたっては、企画・プロデュースを行なった。
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