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2017.12.11

東芝を奈落の底に突き落とした経営者の全告白。『テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅』

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キーワード: 経済 ビジネス 経営 東芝 ノンフィクション

東芝を奈落の底に突き落とした経営者の全告白。『テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅』

大宅賞作家が異端経営者の歩みを追いながら、名門企業崩壊の内幕に迫る!

相次ぐ不正会計が発覚した東芝は10月20日、「内部管理体制の改善報告書」を公表。

不正に携わった歴代社長を名指しで批判しました。

 

「当社で発覚した不正会計等について、西田(厚聰)氏、佐々木(則夫)氏、田中(久雄氏)という財務会計の厳格さに対する真摯な認識が欠けた歴代社長によって目標必達へのプレッシャーが繰り返され、短期的利益を過度に追求する方針だったことが問題として挙げられる」

 

中でも、最大の戦犯とされたのは、米原子力大手「ウエスチングハウス」を買収するなど、原子力事業に大きく舵を切った西田氏です。

 

およそ半世紀前、東大大学院で政治思想史を学んでいた青年は、恋人を追って、最果ての地イランへ。

東芝合弁会社に現地採用されると頭角を表し、その後、社長に成り上がった男は、いつ、どこで、何を、どう間違え、東芝を奈落の底に突き落としたのでしょうか。

前述の報告書では、歴代社長による醜き人事抗争が不正を招いたことも指摘されています。

 

「歴代社長は、同業他社との業績比較や株価動向、及び経営目標の達成などに加え、他の歴代社長に対するライバル意識といった社内外からの評価に対して、強く執着していた可能性がある」

 

原子力事業による損失? 歴代社長の確執? それとも・・・大宅賞作家が東芝壊滅の真相を追って第15代東芝社長・西田氏を独占取材!

インタビューが行われたのは10月初旬、西田氏が9時間を超える大手術、3か月に及ぶ入院生活を経て、ようやく退院したところでした。

 

――2011年の東日本大震災、そして福島第一原子力発電所の事故が起きなければ、東芝の原子力事業はどうなっていたと思いますか。

「事故が起きなくても原子力事業は同じような問題が起きたんじゃないでしょうか。先延ばしされただけじゃないかな。すべては経営の問題だから。佐々木のようなことをしていたら、早晩行き詰まったんじゃないのかな」

 

他人事のような回答と後任者への責任転嫁――。

2000年代、顔の見える経営者、そして「選択と集中」の実践者として、元東芝社長の西田氏は日本財界の顔でした。

しかし、西田氏が社長を退いてから10年にも満たない現在、誰が東芝の窮状を想像できたでしょうか。

そして、米国原子力事業の買収をはじめとして、名門崩壊のトリガーを引いたのは、西田氏と糾弾されてもいます。

本書は名門企業に一瞬の栄光と、果てなき絶望をもたらした異端経営者の歩みを追いながら、名門企業崩壊の内幕に迫った意欲作です。

 

※西田厚聡氏は、2017年12月8日に永眠されました。ご冥福をお祈りいたします。

 

『テヘランからきた男 西田厚聰と東芝壊滅』

著/児玉博

 

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