お知らせ

2024.12.13

2024年度のアクセシビリティへの取り組みについて

小学館では、「開かれた読書を目指して」「すべての人に本を」をキーワードに、一人でも多くの方にコンテンツを届けるため、アクセシビリティに関する取り組みを進めております。

 2024年度におこなったアクセシビリティ、読書バリアフリーに関連する取り組みをご紹介いたします。

1 ドラえもんバリアフリー展開開始

2 オーディオブック拡大

3 バリアフリー図書展開拡大

4 バリアフリーに関する情報発信

5 バリアフリールート公開

6 小学館グループでの取り組み

 

1 バリアフリーでたのしむドラえもん

ドラえもん関連の作品をより多くの方に楽しんでいただけるよう、藤子・F・不二雄プロ様、シンエイ動画様他、関係者のみなさまのご理解ご協力を得て、ドラえもん関連コンテンツのバリアフリー展開を開始いたしました。

小学館ジュニア文庫で刊行中の映画ノベライズ作品をオーディオブック化、配信を開始しました。第1弾として、『小説 映画ドラえもん のび太と空の理想郷』を9/3、ドラえもんの誕生日に合わせて配信を開始。第2弾『小説 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021』を、12/2に配信開始しました。

 

来年以降も過去作品のオーディオブック化を継続、順次配信してまいります。

 

『小説 映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021』『林家たい平の「ドラ落語」』のオーディオブック配信が開始!https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002941.000013640.html

 

DVD商品として販売されていた『林家たい平の『ドラ落語』』も、オーディオブックとして、12/2に配信を開始しました。

 

ドラえもん関連作品を楽しむ方法は音だけではありません。

 

弱視をはじめさまざまな立場の児童向けの拡大図書シリーズとして、今春、「読書工房めじろーブックス」が読書工房から創刊されましたが、『小説 映画ドラえもん のび太と空の理想郷』が、同シリーズから12/25に刊行されます。読みやすく大きなフォントを使用した紙面で、映画ドラえもんのノベライズ作品を楽しむことができます。

 

今後も、関係者のみなさまと連携しながら、ドラえもん関連作品をバリアフリーに楽しんでいただける試みを広げていきます。

 

2 オーディオブック累計1800点突破、ジャンルも拡大

冊子本、電子書籍に次ぐ第3の読書形態として、バリアフリーの観点からも注目を集めるオーディオブック。利用者も増えているとされていますが、コンテンツの数がまだまだ十分とは言えない状況が続いています。

 

 小学館では2018年からオーディオブック市場に本格参入、小学館グループ内で制作体制を強化し、点数増・ジャンル拡大に取り組んできましたが、本年、累計1800作品(※)突破を達成しました。

202412月時点での累計作品数。「小学館の名作文芸朗読」シリーズを含む。

 

昨年配信を開始した、昭和の文芸名作をペーパーバック&デジタルで発売・配信するレーベル「P+D BOOKS」、小中学生向けの児童文庫レーベル「小学館ジュニア文庫」に続き、本年は主要な古典作品をカバーしたシリーズ「日本の古典をよむ」全20巻のオーディオブックの配信を開始しました。

 

 11/1古典の日に『枕草子』他5点を一挙配信開始。来年以降、残りの巻も順次配信していきます。

 

 小学館『日本の古典をよむ』シリーズ(全20冊)のオーディオブックを111日に配信開始! 古事記から芭蕉・蕪村・一茶まで。美しい朗読で古典を身近に。(2024/11/1 小学館)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002872.000013640.html

 

この他、以下のような話題作の配信を開始しました。

 2023年に刊行され話題を呼んだ、人気お笑いコンビ、ジャルジャルの福徳秀介さんの小説、『しっぽの殻破り』がついにオーディオブック化、10/16に配信開始。

 

 Audible社のオーディオファースト作品として、田丸雅智さんの『もしも料理店』が10/25に配信開始。

 

 オーディオブックをまだ試したことがないという方にも気軽に聞いていただけるよう、YouTubeに試し聞き用のチャンネルを用意しました。ぜひ実際にオーディオブックを体験してみてください。

 小学館オーディオブック 

https://www.youtube.com/@audio_sho

 

全国に広がりを見せている電子図書館。本年、電子図書館でのオーディオブック配信が本格的に始まりました。小学館のオーディオブック作品が電子図書館でも楽しめるようになります。

 

「国内導入実績No.1の電子図書館サービス「LibrariE & TRC-DL」にオトバンクのオーディオブックを搭載 読書バリアフリー推進に向けて連携

SDGs 読書プロジェクト】「誰もが読書をあきらめなくてよい社会」の実現を目指す」(2024/7/3 図書館流通センター)

https://www.trc.co.jp/information/240703_release.html

 

オトバンク、国内導入実績No.1の電子図書館サービス「LibrariE & TRC-DL」にオーディオブックを提供 読書バリアフリー推進に向けて連携」(2024/7/3 オトバンク)

https://www.otobank.co.jp/news/Il4VtcW-

 

オーディオブックを楽しむために重要な、販売ストア、アプリなどのアクセシブル対応についても、事業者様と協力しながら、引き続き、改善に取り組んでいきます。

  

3 バリアフリー図書展開拡大

弱視をはじめさまざまな立場の児童向けの拡大図書シリーズとして、今春、「読書工房めじろーブックス」が読書工房から創刊されました。同シリーズから、小学館ジュニア文庫作品が刊行されています。第1弾は『ルイ・ブライユ 暗闇に光を灯した十五歳の点字発明者』で4月に刊行されました。第2弾は前述の『小説 映画ドラえもん のび太と空の理想郷』で12月に刊行されます。

読書工房 https://d-kobo.jp/

 

2022年に対応を開始しましたテキストデータ提供(本を購入されたお客様から申し込みがあった場合、テキストデータを提供する取り組み)については、少しずつ対象書籍を拡大しています。

 

読書に困難をお感じの方にも本を楽しんでいただけるよう、今後もバリアフリー図書の展開を広げています。

 

4 バリアフリーに関する情報発信

20241月から12月の1年間、出版業界紙『新文化』において、読書バリアフリー、アクセシビリティをテーマにした連載の枠をいただき、小学館だけでなく、広く出版業界内の読書バリアフリー、アクセシビリティ関連の話題を取り上げ、情報発信につとめました。

 

読書バリアフリーの現在(新文化オンライン)

https://www.shinbunka.co.jp/cat/rensai/dokushobarrierfree

 

4月にはオーディオブックの紹介サイト「耳で聴く本屋さん」をローンチしました。小学館は、関係会社のエイトリンクス、ヴイ・フォークの協力を得てオーディオブックを自社でも制作しております。現在は、自社制作のオーディオブックのうち、「小学館の名作文芸朗読」シリーズを紹介したサイトとなっておりますが、将来的には、小学館のオーディオブックだけでなく、広くオーディオブックを取り上げる総合サイトを目指します。

 

「耳で聴く本屋さん」 https://mimihon.audio/

 

6月には読書バリアフリーに関連した情報発信を柱のひとつとするWebメディア「読書百景」を出版局学芸編集室主導でスタートしました。

 

「読書百景」 https://dokushohyakkei.com/

 

11月には、文芸誌『GOAT』を創刊しました。読書におけるバリア(障壁)を超えることをうたうメディアで、ひとりでも多くの読者に楽しんでいただくため、読書バリアフリーにも取り組んでいます。創刊号には特集「バリアフリーをめぐる旅」が掲載されています。

 

リフロー型・フィックス型両方での電子版を刊行するほか、定期刊行物では事例が少ないとされるテキストデータ提供にも対応しています。

 

GOAT』 https://dps.shogakukan.co.jp/goat

 

ジャンルも国境も越えて豪華執筆陣が結集したかつてない紙の文芸誌「GOAT」、本日1127日爆誕

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002957.000013640.html

 

このようなメディア・サイトを通じ、今後も、読書バリアフリー関連情報の発信にも努めます。

  

5 バリアフリールート公開

小学館本社ビルの最寄り駅は地下鉄各線の神保町駅となります。神保町駅は、出口によっては地上に出るまでのルートがバリアフリーでないところがあります。神保町駅および竹橋駅から小学館本社ビルまで、バリアフリーなルートでアクセスいただけるよう、公式サイトの会社案内ページに、バリアフリールートの案内を年度内に掲出します。小学館にお越しの方で、車椅子やベビーカーをご利用の方、荷物のある方がいらっしゃいましたら、ぜひバリアフリールートをご利用ください。

 

6 小学館グループでの取り組み

読書バリアフリー、アクセシビリティに取り組んでいるのは小学館だけではありません。4月、作家3団体(日本文藝家協会、日本推理作家協会、日本ペンクラブ)が読書バリアフリーに関する共同声明を発表、読書環境整備施策の推進に協力を明言しました。

6月には、それを受けるかたちで、出版5団体(日本書籍出版協会、日本雑誌協会、デジタル出版者連盟、日本出版者協議会、版元ドットコム)が読書バリアフリーに関する共同声明を発表しました。

出版界で、読書バリアフリー、アクセシビリティへの意識が高まり、広がってきています。

 

小学館は、集英社と読書バリアフリー、アクセシビリティに関する情報交換・情報共有の場を設け、連携しての取り組みを2022年に開始、継続しています。11月には、3回目となる読書バリアフリー、アクセシビリティをテーマとした2社およびグループ内関係会社の社員・関係者対象のセミナーを、共催というかたちで開催しました。

 

グループ内の関連会社間で、Webアクセシビリティに関する情報交換の場を設け、Webアクセシビリティ関連の情報交換・技術交流を継続しています。

 

小学館は、今後も、自社だけではなく、小学館グループ全体で、また、グループ外の社・組織とも協力しながら、アクセシビリティへの取り組みを推進して参ります。

 

【参考】

2022年度のアクセシビリティへの取り組みについて

https://www.shogakukan.co.jp/news/475446

 

2023年度のアクセシビリティへの取り組みについて

https://www.shogakukan.co.jp/news/476092

  

小学館グループのアクセシビリティへの取り組みに関するお問い合わせはこちらまで

https://form.id.shogakukan.co.jp/forms/sol