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2023.2.8

「新幹線神話」の〝虚〟と〝実〟を浮き彫りにした衝撃作!相場英雄著『覇王の轍』

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キーワード: 小説 鉄道 新幹線 時事 政治 経済 北海道 ベストセラー

「新幹線神話」の〝虚〟と〝実〟を浮き彫りにした衝撃作!相場英雄著『覇王の轍』

女性警察キャリアが鉄道行政の闇に分け入る「震える牛」シリーズ初のスピンオフ!

「震える牛」シリーズ最新作の『アンダークラス』で、田川信一とバディを組んだキャリア警察官・樫山順子を主人公に据えた、「震える牛」シリーズのスピンオフ作品が誕生!

 

警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。

歓楽街ススキノで起きた国交省技官の転落事故と道内の病院を舞台とした贈収賄事件を並行して捜査するなか、「独立王国」とも称される道警の慣習に戸惑う。

両事件の背景に、この国の鉄道行政の闇が広がっていることも知り……。

 

《「ですから、JE北は特殊なんですよ。我が社も不祥事続きで人様のことは言えませんが、あそこは伏魔殿のようなところがある」

伏魔殿……突然、時代劇のタイトルのような言葉が飛び出した。

「組合の他にも、廃線問題も厄介でしてね」

廃線という言葉に樫山は思わず反応した。大学のサークルで、廃線専門のオタクがいた。たしかに彼は頻繁に北海道を訪れ、廃線間際の列車や駅舎をファインダーにおさめていた。

「鉄道会社なのに、積極的に廃線にしたがっている不思議な会社です」

「分割民営化後、東日本と東海、西日本は採算が取れていますが、他は青息吐息ですよね」》

(本文より)

 

鉄路の下に巨悪は眠る。

謎多きビジネスモデル=鉄道行政のカラクリを抉り出す。

食肉業界の闇を暴いた大ベストセラー『震える牛』、派遣労働者の地獄を描いた『ガラパゴス』を超える激震!

新聞記者出身の筆者ならではのリアリティは、読者を「これは本当に小説なのか!」と戸惑わせること必至!!

 

「創作過程では卑しい記者目線で取材を進めた。すると、驚くような事実が次々に判明した。もちろん本作はフィクションだが、下地には多くの〈ファクト=事実〉がある」(著者)

著者による『覇王の轍』についてのエッセイはこちら▶▶▶https://shosetsu-maru.com/yomimono/essay/haounowadachi

 

元厚生労働事務次官・村木厚子さん推薦!

「貴方に追体験してほしい。

彼女が組織で生き延びるための苦悩、真実を貫くためのあがきを」

 

『覇王の轍』

著/相場英雄 

 

☆ 日本経済の末路を予言した「震える牛」シリーズ第3弾『アンダークラス』が文庫化!

アジアの「下級国民」になりゆく我が国の現実を題材にしたシリーズ第3弾!

秋田県能代市で、老人施設入居者85歳の死体が近隣の水路から発見された。

雪荒ぶ現場、容疑者として浮上したのは、施設で働くベトナム人アインである。

外国人技能実習生のアインは、神戸の縫製工場で働きながら、僅かな収入を母国の家族へ送金する日々を送っていたが劣悪な労働条件に耐えかね失踪、列島を転々として東北にたどり着く。

アインは重篤なガンを患っていた入居者に請われて、自殺を幇助したとの自供を始める。

これで解決か……。

捜査官らは安堵したが、ひょんなことから捜査に加わった警視庁継続捜査班の田川信一は、死体の「手」に疑いを抱いた。

捜査線上にあがったのは、流通業界の覇者として君臨する世界的IT企業サバンナだった――。

『覇王の轍』の樫山順子も田川のバディ役として初登場!

小学館文庫

『アンダークラス』

著/相場英雄 

 

【著者プロフィール】

相場英雄(あいば・ひでお)

1967年新潟県生まれ。89年に時事通信社に入社。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。主な著書に『血の轍』『ナンバー』『不発弾』『トップリーグ』『Exit イグジット』『マンモスの抜け殻』など。本作『覇王の轍』は、『震える牛』『ガラパゴス』『アンダークラス 』と続く、〝田川信一シリーズ〟のスピンオフである。

撮影/国府田利光

 

 

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