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2022.7.12

「生まれ変わっても今の人生を選ぶ」車いすバスケ日本代表選手の葛藤と挑戦!『車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。』

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キーワード: エッセイ パラリンピック スポーツ アスリート ダイバーシティ 生き方 働き方 古澤拓也

「生まれ変わっても今の人生を選ぶ」車いすバスケ日本代表選手の葛藤と挑戦!『車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。』

「生まれた時から、歩けなくなることはわかっていた」

東京2020パラリンピックで銀メダルを獲得した、車いすバスケ日本代表の古澤拓也さん。

生まれつき「二分脊椎」という先天性疾患があった古澤さんは、小学5年生までは毎日、自分の足で歩いて学校に通っていましたが、少しずつ歩くのが困難に……。

小学生6年生の時、不安だらけで迎えた車いすでの初登校の日、担任の先生からかけられた「車いす、かっこいいな!」の一言が不安をかき消してくれました。

それでも、すぐに車いすユーザーになった自分を受け入れられたわけではありません。

「小学生の時は、運動会で1位になってヒーローになりかったし、中学生や高校生の時は放課後に友だちが女の子と自転車で〝ニケツ〟して帰っているのを見ていると、すごく羨ましいと思った。そんな〝普通〟のことをやってみたいと思ったことは、いくらだってあった」。

父の影響で野球が大好きだった古澤さんの「甲子園に行く」という夢は、「かなえるどころか、目指すことさえも許されなかった」。

 

転機は12歳のとき、母の勧めではじめた車いすバスケットボール。

持ち前の負けず嫌いの性格で努力を重ね、着実に実力を伸ばし、高校2年生にしてU23日本代表デビューをはたします。

しかし、2014年のリオデジャネイロパラリンピックに向けた代表候補の合宿で強化指定選手に選ばれたのは、2歳年下のライバル・鳥海連志選手。

「口では『東京パラリンピックを目指しています』なんて言っていたけれど、まだまだ本気でやっていなかったのだ。その程度で強化指定選手に選ばれるほど、車いすバスケットボールの世界は甘くはなかった」

古澤さんはクラブチームの練習以外に、自ら体育館を借り、週6で練習に励み、1年かけてレベルアップをはかります。

「拓也、だいぶ変わったな」

当時の日本代表ヘッドコーチから労いの声をかけられた古澤さん。

以前から取り組んでいた3ポイントシュートは、堂々と「武器です」と言えるまで、精度が上がっていました。

Ⓒパラ神奈川SC

自分らしい生き方に挑戦し続けて到達した東京2020パラリンピック、準決勝、メダルを決める大事な一戦で放った得意の3ポイントシュート、日本列島を湧かせたアメリカとの決勝戦……。

激闘のコートの中で研ぎ澄まされていく古澤さんのリアルな思考は、本書最大の見どころです!

 

«僕たち車いすユーザーは、世間の人たちからはどんなふうに思われているだろうか。

かわいそうだな。

大変だろうな。

そんな感じかもしれない。

実は僕自身、“車いすユーザー”になることを、必死で拒み続けた過去があった──。

〈中略〉

車いす生活になって、できなくなったことはたくさんあった。

ただ、今振り返ってみると、僕の26年間の人生は決して、かわいそうではなかったし、車いすユーザーになったからこそ味わえたこともあった。

〈中略〉

いつ、どんなふうに車いすユーザーである自分を受け入れたのか。

もともとはネガティブに考えがちな僕が、どれだけの人に支えられて、なぜ挑戦しようと思えたのか。

一人の車いすユーザーの26年間の軌跡に触れていただき、何かを感じとってもらえたら……。そんな思いを込めて綴った一冊です。»

(本書「はじめに」より)

Ⓒ越智貴雄/カンパラプレス

 

本書の情報がWEBに流れるやいなや、SNSで話題沸騰!

「ビジュアルだけでなく、華麗なプレーも生き方も、ホントかっこいい」「第1章から泣ける」など、熱い投稿が続々とあがりました。

自分を認められるようになるまでの26年間の人生、そして、銀メダリストになるまでの挑戦……。

この本には、あなたの背中を押してくれる、力強さがあります!

 

〈目次〉

第1章 車いす、かっこいいな!

第2章 この子は、宝石を抱えて生まれてきた

第3章 一番モテるのは、足が速い子?

第4章 地獄のような1年間

第5章 君なら世界に羽ばたける!

第6章 時計の針が、再び動き始めた

第7章 オマエ、悔しくないのか?

第8章 大学を辞める? 競技をやめる?

第9章 東京パラリンピックへの道

最終章 最高にかっこいい人生

 

『車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。』

 著/古澤拓也 

ⒸKazuma Hata/amana inc.

【著者プロフィール】

古澤拓也(ふるさわ・たくや)

1996年5月8日、神奈川県横浜市生まれ。車いすバスケットボール選手。WOWOW所属。先天性疾患(二分脊椎症)とその合併症の影響で、小学6年から車いすでの生活となる。13歳の時に車いすバスケットボールを始め、高校2年でU23日本代表デビュー。2017年のU23世界選手権では、キャプテンとして日本のベスト4進出に貢献、自身もオールスター5に選出される。日本代表として出場した東京2020パラリンピックで銀メダル獲得。選手としての活動のかたわら、講演会や競技の普及活動にも努め、日本各地を回り、メディア取材を積極的に受けている。好きなものは抹茶、コーヒー。

Instagram:https://www.instagram.com/takuyafurusawa7

Twitter:https://twitter.com/takuyafurusawa7

 

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