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2018.3.21
米大統領を乗せた専用ヘリコプターが墜落! 暗殺か? 事故か?『マリーンワン』
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トップガン×弁護士×作家 多彩な経歴をもつ異才が描く傑作法廷ドラマ!!
‹‹暗黒の空を吹き荒れる嵐のなか、大統領専用ヘリコプター〈マリーンワン〉は果敢にもホワイトハウスからキャンプ・デーヴィッドに向かって飛んでいた。回転翼羽根(ローター・ブレード)は、霰(あられ)まじりの氷雨を弾き飛ばした。高速回転するブレードに砕かれて氷の礫(つぶて)となった霰が、すさまじい音を立ててヘリの客室の胴部をたたく。機体が急激な上昇気流に吹き上げられると、ブレードは逆に下方にへし曲げられ、ヘリはなすすべもなく急降下を強いられた。
アダムズ大統領の乗るヘリコプターの機内は、耳を聾(ろう)する騒音以外なにも聞こえない。ジェットエンジンは悲鳴のような音に変わり、機体は闇黒の夜空にひそむ見えない力に圧されて凹みができた。そのとき突然、客室の床全体がゆがみ、裂け始めた。ヘリの胴部の側面を振動が走りぬける。最初は大きく拍動するように震え、すぐに小刻みな痙攣に変わった。この続けざまの振動によって、機体のアルミ製の骨組みに亀裂が入った。››(「プロローグ」より)
嵐の夜に米大統領を乗せた専用ヘリコプター〈マリーンワン〉が墜落した。
マリーンワンとは、アメリカ大統領が搭乗するヘリコプター。
機種名ではなく、映画で一躍有名になった〈エアフォースワン〉同様、大統領が搭乗した場合にのみ「マリーンワン」と呼ばれる。
ヘリの欠陥ではないか?
マスコミから徹底的に叩かれるフランスのワールドコプター社。
世論が沸くなか、かつて海兵隊のエリートパイロットだった弁護士マイクに、国際航空保険会社の副社長・キャサリンから弁護の依頼があった。
‹‹「本題なんだれけれど、ワールドコプター社は、待ったなしの状況で弁護士を探しているの。彼らは自分たちに攻撃の照準がぴたりとロックされることは十分承知しているのよ。だから、探しているのは、ヘリコプター事故の裁判の経験があって刑事訴訟に精通している弁護士、なおかつヘリの操縦もできる人。そんな人、たくさんいるわけがない。しかもあなたは単なるヘリのパイロットじゃない。私の記憶では、例のベル訴訟で一緒に仕事をしたとき、あなたはまさにこのヘリ、このマリーンワンを操縦していると言ってたわよね」››(「第一章」より)
墜落原因はなにか?
事故か?
それとも誰かの陰謀か?
マイクは何者かに脅され命を狙われながらも真相を求めていく・・・・・・。
大統領死亡を巡る傑作法廷ドラマ!!
著者は異色の経歴の持ち主!
大学卒業後、海軍にはいり精鋭中の精鋭トップガンにまで昇進して除隊。
その後、バージニア大学のロースクールに進み、弁護士の資格を取得。
ふたたび海軍に戻ると、海軍情報部に抜擢されるが数年で退職。
カリフォルニア州サンディエゴの法律事務所で弁護士活動を開始。
海軍での経験を活かして主に製造物責任法の訴訟に関わり、航空機事故などの裁判でたちまち頭角を現した。
90年代後半、本業のかたわら小説を書き始め、文学界でも成功を収める。
著者は惜しくも2016年4月、骨髄腫が悪化して62歳で亡くなった。
この物語はまさにトップガンであり、気鋭の弁護士だった彼の魂が込められています。
リアリティあふれる描写にハラハラドキドキ。
さまざまな仕かけに満ちた手に汗握るスリリングなドラマに仕上がっています。
「グリシャムを凌ぎ、クランシーをも凌ぐ」――カーカス・レビュー
小学館文庫
著/ジェームス・W・ヒューストン 訳/村田薫
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