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2016.12.9

472日間、怪物に蹂躙されて、ラストまで硬直必至の特濃サスペンス! 『棺の女』

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472日間、怪物に蹂躙されて、ラストまで硬直必至の特濃サスペンス! 『棺の女』

おぞましい夜は

一杯のマティーニからはじまった・・・

 

金曜日の夜、ボストンのバーに

ひとりで飲みにきたフローラ・デイン。

挑発的な白シャツで男の気をひき、

おそらく女あさり目的の

"前にもどこかで会ったかな"氏から

3杯のザクロマティーニをおごられた。

高価なカクテルの対価が、

ただ話したり踊ったりするだけで

満足する男はいない。

フローラを店の外につれだした男は

彼女に"その気"がないことがわかると

大声をあげ、暴力をふるってきた。

最悪なトラブルに巻き込まれたフローラ。

ところが、これは彼女が仕かけた罠だった?

 

ガレージで発見された、

黒焦げの男の遺体。

殺したのは・・・

男にさらわれ全裸で監禁されていたフローラ。

警察に保護された彼女は、

FBIの被害者支援スペシャリスト、

ドクター・ケインズに

みずから電話をした。

現場に駆けつけた女性刑事D・Dは、

彼女のその落ち着きはらった態度に

不信感を抱く。

 

‹‹「フローラは今回以前にも

襲われている。報告書を読めば、

彼女の行為が正当防衛と認められ、

一度も罪に問われてないことがわかる」

「彼女は、あなたの担当被害者は、

私刑人のつもり?」

「フローラ・デインは生還者だ」

「フローラ・デインは異常者よ。

トラブルを求めてバーへ行き、

自らそれに巻き込まれている」››

 

絶対的な支配力のなかで

私は一度、死んだ。

 

フローラはかつて世間を驚かせた

監禁事件の被害者だった。

誘拐監禁日数472日。

等身大の棺桶のようなもののなかで・・・。

 

‹‹その箱、その新しいわが家のことが

だんだんわかってくる。身をよじると

肩がぶつかってその幅がわかる。

手で触れるとその長さがわかる。

足を持ちあげようとしてみるが、

膝を立てられるだけの余裕はない。

寝がえりを打てるだけの高さもない。

まるであつらえたみたいに、

身体がちょうどおさまる大きさ。

自分だけの棺。腰が凝り、

肩甲骨がこすれ、後頭部が痛い。

ひとつ便利なのは、

底に新聞紙が敷かれていることだ。

はじめはそれに気づかない。

気づいたあとも理解できない。

はじめてお漏らしするまで。

それから、何日も自分の尿に濡れたまま

横たわることになる。動物みたいだと思う。

ただし、たいていの動物は

もっとましな扱いをしてもらえる››

 

フローラの回想であきらかになる

壮絶な472日間と、その終わり。

そして、あらたに発生したフローラ失踪事件。

 

バラバラだったピースがつながり、

すべての謎が解けたとき、

身体中に激震が走る!

 

著者は、「いまは誰も愛せない」、

「熱帯夜の狩人」、

「愛しき人は雨に消されて」など、

ベストセラー作品を数多くもつ

米国のヒットメーカー。

 

ラストまで心身ともに硬直必至の

特濃サスペンス!!

 

小学館文庫

『棺の女』

著/リサガードナー  訳/満園真木

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