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2016.9.6

"大前版"憲法草案の目玉は地方自治から国を一新! 『君は憲法第8章を読んだか』

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キーワード: 大前研一 憲法改正 憲法第8章 地方自治 政治 地方創生 平成維新

"大前版"憲法草案の目玉は地方自治から国を一新! 『君は憲法第8章を読んだか』

いま改正すべきは第9条ではなく、第8章「地方自治」だ!

 

 もしこのまま「安倍一強」体制が続けば、間違いなく憲法改正が最重要議題に上がってくるだろう。いまの改憲論議では、戦争の放棄をうたう「第9条」や、災害・テロ対策のための「緊急事態条項」などが俎上に載せられるが、「平成維新」の提唱者・大前研一氏は、まず手をつけるべきは憲法第8章だという。

 

  ‹‹日本という国をより良くするための憲法改正を目指すなら、まず私は国民一人一人に、地方の権限や責任を想定している第8章を読んでもらいたいと思う。3分もかからずに読めるこの章から地方自治についてどんなイメージが浮かぶか、これで地方創生(そもそも「創生」は「初めて生み出すこと」だから意味不明の言葉だが・・・・・・)できるのかという疑問を持ちながら、憲法における地方の位置付けを確認してほしい)››

 

 第8章は「地方自治」を謳いながら、結局は中央政府がすべての権限を握り、中央の意向に従う者だけに目こぼしするいびつな政治の論拠となっている。結局、憲法第8章のさだめにより、日本の地方はたんに「国から業務を委託された出先機関」でしかないのだ。しかも、自民党の憲法改正草案では、それらをさらに強化することをめざしている。これでは、ますます日本を衰退させてしまうと著者は警鐘を鳴らす。

 

  ‹‹国と地方自治体がそれぞれどのような権限を持ち、どんな制限を受けるのかといったことが明記されるべきなのに、それは「法律の定める役割分担」としか明記されていない。法律は国が定めるのだから、結局は現在の中央集権体制と変わらないということだろう››

  ‹‹そもそも自民党には、日本の統治機構をどう変えるべきか、これからの国と地方の関係はどうあるべきかについて、世界の潮流を見据えた新しいグランドデザインというものが何もない。既得権にしがみつき、それをどう分配し、どう目こぼししてやるかということだけを続けてきたのだから無理もない››

 

 大前氏は、かつての戦国時代や、日本と同じ中央集権国家だったドイツやイタリアで、地方が国の牽引役となっている実例を紹介し、地方の「自立」をうながす憲法をつくることが、日本再生の一手だと提言!

 

 憲法第8章を改正し、中央集権体制の統治機構を変えよ!

 

『君は憲法第8章を読んだか』

著/大前研一

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