禁煙、運動、サプリ、セックス

巨泉流、若々しさの秘訣大公開！

　TV番組の司会者として長年活躍した大橋巨泉氏が今月１２日、急性呼吸不全で亡くなりました。８２歳でした。５０代半ばですべてのTV番組を降板し、セミリタイアした後、大橋氏が最優先したのは「健康」。「こんなに長生きするつもりはなかった」という大橋氏は、その健康法について自らの著書『大橋巨泉「第二の人生」これが正解！』のなかで、いくつかの金言を残しています。

‹‹時間を楽しく使い、健康のためにもできるだけ歩き、そして毎日、面白いことを発見するのが最高だと確信している››

‹‹こういう時代にリタイアした場合、心がけたいこともある。毎日が日曜日で、時間だけはたくさんあるわけだから、時間と足にまかせて安くてうまいものを見つけてみたらどうだろう››

‹‹健康のために、積極的に何かをする。腹八分目とか、巨泉ジュースを飲むとか。絶対やらなきゃならないのは禁煙だ。そして運動も適当に、ストレスもないようにする››

‹‹肉体的な老化を防ぐには、年齢に合わせたトレーニングをすべきだ。六五歳までは、人によって差はあるが、テニスとかジョギングといった、ある程度は激しい運動をしてもいいそうだ››

‹‹もうひとつの老化は精神的なものだ。常にアップツーデートな生活をすべきだと思う。「今どきの若いもんは」と言って、年寄りぶっているのは最悪。好奇心を失わないことが若さの秘訣だ››

‹‹ボクはサプリメントも愛用している。昔はいろいろなビタミンを飲んでいたが、今は『One A Day』というアメリカなどでは有名なマルチビタミンを利用している。六五歳以上の人はこれ一粒でいいという。後はコンドロイチン、プロポリスなどの免疫力を上げるサプリメントだ››

‹‹早寝早起きは、基本中の基本だ››

‹‹ストレッチも欠かさない››

‹‹四〇代は四日に一回、五〇代は五日に一回、六〇代は一週間に一回くらいは、パートナーとのセックスを楽しみたい。七〇代は二週間に一回くらいだろうか。

　何歳になってもセックスは大事だ。アメリカの有名な、アンチエイジングのマイケル・ロイゼン博士も言っている。「老けないためにもセックスをしなさい。決まった異性と健康なセックスを続けている人は八歳も若い」そうだ››

‹‹ただし、リタイアしてからの異性とのトラブルは、絶対に避けるべきだ。不特定な異性との交遊で病気になるのは最悪だが、加えてストレスが怖い。

　例えば浮気をすると、彼女のメールが携帯に残っていないか、それを妻が読んでいないかとか、いろいろなストレスにさらされる。

　これはそもそも、リタイア後の人生の優先順位である「健康、パートナー」のどちらにも悪い影響しか与えない。

　年を取って浮気をする人は若い頃、モテなかった人なのかもしれない。若い頃、十分モテた人は、そっちはもういい、ほかにやりたいことがたくさんあって忙しいのではないだろうか››

　２００５年に胃がんを患いながらも、この本が出版された２０１３年当時、「おかげさまで、健康で楽しい毎日を送っています」と語っていた大橋氏。これからリタイアする人たちにとって、「健康第一」を軸として、つねにアンテナをはり続けた大橋氏の生き方には、手本とすべきことが数多くありそうです。

『大橋巨泉「第二の人生」これが正解！

人生80年時代「後半生」を楽しく生きるための10の選択』

著／大橋巨泉