女の人生は、惚れた男で決まる。北方領土をのぞむ国境の街・北海道根室。地元の有力者である河之辺水産社長の次女・珠生が恋に落ちたのは、海峡の汚れ仕事を一手に引き受ける相羽組組長・相羽重之だった。 早くも大絶賛! 「昭和三十年代の根室は、開拓時代の西部だ。そこに生きる男と女のなんと魅力的でせつないこと。桜木さんだけが描ける世界である」――林真理子氏(作家) 「海は男のものかもしれないが、その波は女が作るのだと思った。三姉妹の運命は凄まじく物悲しく愛おしい」――鈴井貴之氏(タレント「水曜どうでしょう」出演・企画) 「女たちはどうしてこうも危険な男に惹かれるのか。桜木紫乃自身が、過去を持つ男に惚れこんでいるのだろう」――川本三郎氏(評論家) 「女という生きものである限り、この世で乗り越えられない苦難は無いのだと確信した。読後のパワー充填感が半端ない」――ヤマザキマリ氏(漫画家)
■この本の推薦者 著者 桜木紫乃さん
作家。1965年北海道生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。'07年同作を収録した初の短編集『氷平線』が新聞書評等で絶賛される。'13年『LOVE LESS(ラブレス)』で第19回島清恋愛文学賞を受賞。同年『ホテルローヤル』で第149回直木三十五賞を受賞。他の著書に『凍原』『ブルース』『それを愛とは呼ばず』などがある。『起終点駅 ターミナル』が'15年秋映画公開予定。