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2021.4.18

鎌田 實はなぜ、困っている誰かのために生きるのか。『相手の身になる練習』

キーワード: 親子 教育 生き方 自己啓発 医療 新型コロナウイルス 鎌田實

鎌田 實はなぜ、困っている誰かのために生きるのか。『相手の身になる練習』

僕たちはバトンを渡すリレーの中で生きている

コロナ禍の閉塞感は私たちの社会が抱えている問題を浮き彫りにしました。

心に余裕がなくなった人たちは、自分の殻にこもり他者を攻撃し、「相手の身になる」という発想を失っています。

ボールを受け止める側に思いを馳せにくい社会で、これから私たちは、どう生きていけばよいのでしょうか。

その答えは・・・・・・「困っている人や弱い人のために自分の力を生かす」こと。

医師として紛争地帯や被災地域などで困難の中にいる人々を支援する著者が、「誰かのために生きる理由」を多くのエピソードと共に語ります。

 

10代の頃、親との関係で悩むことが多かった著者。

貧しい家庭だったために、父から大学進学を反対されますが、大喧嘩の末、「自分のお金でなんとかするなら」という条件で認めてもらいます。

また、37歳のとき初めて自分が養子だったと知り、さまざま感情が沸き上がりました。

けれども、これまで自分を育ててくれた人たちからの恩を忘れず、国立大学の医学部に合格。

卒業後、同級生の多くは大学病院を希望しましたが、著者は医師不足だった地方の小さな病院に赴任します。

 

«本音を言ったら、僕だって、最先端の医療にたずさわりたいという気持ちはありました。けれど、みんなと同じようなことはしたくない。何より、医者がいなくて困っている病院に行ったら、きっと喜ばれるだろう。まだ医師のひよっこでしたが、僕を必要としてくれるなら、1年くらいこの病院を応援してもいいんじゃないかな。そんな軽い気持ちでした。

進路や就職先を選ぶとき、まず自分が何をしたいのかというモノサシで進路を考えると思います。僕もそれがいちばん大事なことだと思います。けれど、自分の「望むこと」だけにこだわりすぎなくてもいいんじゃないか、人から「望まれること」に身をまかせてみるのもおもしろい、そんなふうに考えると選択肢が広がるように思います。少しだけ、視点を「自分」から「相手」に移してみるということです。»

(本書「第1章」より)

 

長野県の諏訪中央病院で地域の人たちと交流しながら、彼らの健康のために貢献することで自身の幸せの本質を見つけた著者。

また、海外の困難な状況にある地域支援活動も行う中で、人々のために生きる多くの仲間と出会い、彼らがなぜいつも幸せなのか、理由がわかったといいます。

相手の身になるということは、自分の視点からだけではわからなかったことを理解できるようになること。

世界には多様な人、多様な生き方があることに気づくこと。

そして、人間の脳には、相手を幸せにすると自分も幸せになる仕組みがあることも説明します。

 

こちらは本書の内容の一部です。

■ 感染者に冷たい日本人、感染症に弱い日本社会

■ 母の美徳、父の美徳

■ できない理由ではなく、できる理由を

■ 学校の成績で人間の価値は決まらない

■ なぜ困っている人を助けるのか

■ 共通の物語を持つことで損得は消える

■ 人間はいつから「相手の身になる力」を身につけたか

■ 「恩送り」をしている人は幸せで長生き

 

そのほかにも、今日から誰でもすぐに始められる「相手の身になる練習」14項目を掲載!

人生の1%でも誰かの身になって考え、誰かのために生きれば、今あなたが感じている「息苦しさ」は少しずつ消えていくはずです。

 

«新型コロナのパンデミックは、僕たちの社会が抱えている問題を表面にあぶり出したように思います。そのなかは、分断や偏見、差別など、人とのかかわりで苦しむ、生きにくい現実があります。ソーシャルディスタンスを余儀なくされ、この状態がもっと続けば、ますます人との距離が生まれてしまうのではないか、と危惧しています。

けれど、その一方で、今こそ相手の身になる力を見直すことで、こんなコロナの時代でも人と心を通わすこともできる、と希望も抱いています。この時代だからこそ、想像力を働かせ、自分との対話・他者との対話を大切にしてもらいたいと思っています。»

(本書「さいごに」より)

 

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小学館YouthBooks

『相手の身になる練習』

著/鎌田 實

【著者プロフィール】

鎌田實(かまた・みのる)

東京医科歯科大学医学部卒業後、諏訪中央病院へ赴任。30 代で院長となり、潰れかけた病院を再生させた。「地域包括ケア」の先駆けを作り、長野県を長寿で医療費の安い地域へと導いた。現在、諏訪中央病院名誉院長、地域包括ケア研究所所長。一方、チェルノブイリ原発事故後の1991年より、ベラルーシの放射能汚染地帯へ100回を超える医師団を派遣し、約14 億円の医薬品を支援(JCF)。2004 年からはイラクの4つの小児病院へ4億円を超える医療支援を実施、難民キャンプでの診察を続けている(JIM-NET)。東日本大震災以降、全国の被災地支援にも力を注いでいる。現在は、1億円の寄付金を集め、介護施設に医師や看護師、予防資料などを送り、コロナによる介護崩壊を防ぐ活動をしている(「風に立つライオン基金」)。ベストセラー『がんばらない』他、著書多数。

 

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