お知らせ
2019.12.10
『がいなもん 松浦武四郎一代』(河治和香・著)が、第25回中山義秀文学賞を受賞しました!
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中山義秀文学賞は、福島県白河市にある中山義秀記念文学館に事務局をおく中山義秀顕彰会が主催する歴史・時代小説を対象にした文学賞で、前年4月1日から当年3月31日までに刊行された作品から選ばれます。11月10日に行なわれた第25回「中山義秀文学賞」の選考会で、小社刊『がいなもん 松浦武四郎一代』が受賞作に決定しました。受賞された著者河治和香さんには、正賞および副賞賞金100万円ほかが贈呈されます。受賞式および受賞記念講演会は、2020年2月1日(土)に、白河市立図書館りぶらん多目的ホールにて行なわれます。
あらすじ:明治時代となり、それまで蝦夷地とよばれていた〈北海道〉に新たな名称を与えるにあたって、最初に提案された表記は〈北加伊道〉であった。「カイ」とは「海」ではなく〈その土地に生まれ住む者〉という古いアイヌ語だったのだ。この〈北加伊道〉を提案したのが幕末の探検家、松浦武四郎である。だが武四郎はその後、自分の名付けた北の大地に足を踏み入れようとはしなかった。なぜか……。
伊勢に生まれ、十六の時に「唐天竺まで」行くかもと家出し、全国津々浦々を放浪した揚げ句、蝦夷地を6回も踏破して、蝦夷地の地図を作り、9800ものアイヌの地名やその風俗を丹念に記録した武四郎は、一方では稀代のコレクターとして知られ、同時に暴走老人気味の〈終活の達人〉でもあった。
そんな松浦武四郎の、一途で、そしてちょっとへんてこりんな生涯を描いた一代記。
そう、幕末の水戸藩の藤田東湖は、武四郎の事を次のように記している。……松浦武四郎、天下の奇男児に御座候。
生誕200年、北海道命名150年の2018年に刊行、第3回北海道ゆかりの本大賞に続いての受賞です!
『がいなもん 松浦武四郎一代』河治和香・著 定価:本体価格1,700円+税
第25回「中山義秀文学賞」
主催:中山義秀顕彰会
共催:白河市 白河市教育委員会 中山義秀記念文学館
選考委員:高橋義夫(作家)、中村彰彦(作家)、朝井まかて(作家)、清原康正(文芸評論家)