特集企画

叙情派の巨匠――映画監督・五所平之助

上映期間

2024年2月24日(土)〜3月22日(金)

■五所平之助(ごしょ・へいのすけ)略歴■1902年、東京・神田生まれ。慶應義塾商工学校を卒業後、1923年に松竹キネマ蒲田撮影所に入社。島津保次郎監督の助監督として修業を積み、25年『南島の春』で監督デビュー。早くから頭角を現し、松竹蒲田の看板だった小市民映画を数多く手掛け、売り出し中の田中絹代とのコンビでヒット作にも恵まれた。31年、日本初の本格的なトーキー作品『マダムと女房』の監督を任され、映画史にもその名を刻んだ。

『雲がちぎれる時』撮影スナップ
五所平之助監督(左)、
倍賞千恵子(中)有馬稲子(右)と
©1961松竹

41年、松竹を退社し、大映を経て、戦後は東宝と契約したが、東宝争議への参加で退社。51年、仲間と共に独立プロ「スタジオ・エイト・プロ」を結成。53年に同プロで製作した『煙突の見える場所』が、ベルリン国際映画祭国際平和賞を受賞。また、56年から映画製作に乗り出した歌舞伎座では、第1作目『或る夜ふたたび』から6作を手掛け、中でも57年の『黄色いからす』はゴールデングローブ賞外国語映画賞を受賞。いずれも市井の人々の日常を描いた地味な作品ながら、その確かな演出は国内外から高く評価された。
68年『女と味噌汁』が最後の劇場公開作品となったが、以後も、人形劇映画『明治はるあき』(68年)、遺作となった記録映画『わが街三島 1977年の証言』(77年)を撮りあげた。66年紫綬褒章、72年勲四等旭日小綬章を受章。81年、79歳で死去。

上映作品リスト

*全作品ともに監督:五所平之助

1.

マダムと女房』 昭和6年 白黒 出演:田中絹代、渡辺篤、伊達里子、日守新一、坂本武、井上雪子

2.

わかれ雲』 昭和26年 白黒 出演:沢村契恵子、川崎弘子、沼田曜一、三津田健、岩崎加根子、倉田マユミ  *デジタル上映

3.

鶏はふたゝび鳴く』 昭和29年 白黒 出演:佐野周二、南風洋子、伊藤雄之助、佐竹明夫、左幸子、小園蓉子  *デジタル上映

4.

かあちゃんと11人の子ども』 昭和41年 カラー 出演:左幸子、渥美清、久我美子、倍賞千恵子、田村正和、内藤武敏、香山美子

5.

花籠の歌』 昭和12年 白黒 出演:田中絹代、高峰秀子、佐野周二、河村黎吉、徳大寺伸、笠智衆

6.

わが愛』 昭和35年 カラー 出演:有馬稲子、佐分利信、丹阿弥谷津子、乙羽信子、高橋とよ、川口京子

7.

白い牙』 昭和35年 カラー 出演:牧紀子、佐分利信、轟夕起子、桂木洋子、南原宏治、三上真一郎

8.

雲がちぎれる時』 昭和36年 カラー 出演:佐田啓二、有馬稲子、倍賞千恵子、仲代達矢、伊藤雄之助

9.

大阪の宿』 昭和29年 白黒 出演:佐野周二、乙羽信子、水戸光子、川崎弘子、左幸子、安西郷子  *デジタル上映

10.

愛と死の谷間』 昭和29年 白黒 出演:津島恵子、乙羽信子、芥川比呂志、宇野重吉、木村功、伊藤雄之助  *デジタル上映

11.

からたち日記』 昭和34年 白黒 出演:高千穂ひづる、田村高廣、伊藤雄之助、東野英治郎、島倉千代子、水原真智子

12.

愛情の系譜』 昭和36年 カラー 出演:岡田茉莉子、乙羽信子、桑野みゆき、三橋達也、山村聰、高峰三枝子

13.

煙突の見える場所』 昭和28年 白黒 出演:田中絹代、高峰秀子、上原謙、芥川比呂志、花井蘭子、田中春男  *デジタル上映

14.

黄色いからす』 昭和32年 カラー 出演:淡島千景、伊藤雄之助、設楽幸嗣、田中絹代、久我美子、飯田蝶子

15.

100万人の娘たち』 昭和38年 カラー 出演:岩下志麻、小畑絹子、吉田輝雄、津川雅彦、牧紀子、乙羽信子、笠智衆

16.

恐山の女』 昭和40年 白黒 出演:吉村実子、川崎敬三、殿山泰司、寺田農、東野英治郎、菅井きん

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