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2017.2.20
曾祖父・幸田露伴、祖母・幸田文、母・青木玉、そして筆者へと連なる40のことばからひもとく、珠玉のエッセイ集。青木奈緒『幸田家のことば 知る知らぬの種をまく』
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幸田露伴生誕150年の本年、曾孫にあたる著者・青木奈緒が
小学館『本の窓』で2年にわたって連載した人気エッセイより、
珠玉の40語をひもとく単行本です。
『幸田家のことば』には、意気があり、ユーモアがあり、
折り合いをつけながらも潔く生きるための力があります。
「心ゆかせ」
→自分自身の心のなぐさめ、納得のための行為。
自分の気持ちをおさめるために、たいした手間でないことでも心をこめてすること。
「一寸【いっすん】延びれば尋【ひろ】延びる」
→一時の困難をなんとかしのいで突破をはかれば、先は楽になる。
今、ここが頑張りどきと励ますこと。
「猿守【さるも】り」「小どりまわし」「ぞんざい丁寧」・・・・・・
青木奈緖さんが日常的に使うことばには、初耳のものや温故知新なものが多く、
その語彙にまず好奇心がそそられます。
それらは、祖母・幸田文と曾祖父・幸田露伴が使っていたことばが
母・青木玉【あおき・たま】さんの中に生きており、
知らず知らずのうち「日々の暮らしに根づいたことば」になっていることが
軽妙洒脱に描かれていて、心にぐっと迫ります。
ことばは家族の生き方や考え方、暮らし方があらわれ、
自分自身に大きく影響を与えるもの。
だれにでも家族や暮らしとともに息づくことばがあり、
それは自分にとって大切な財産だと気づかされる一冊です。
定価:本体1,500円+税
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