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2016.2.29

スマホ・喫煙はNG! 高齢出産を避ける!(特に父親) 英語の早期教育は問題! 子どもの「発達障害」を防ぐためにできること。 『発達障害の改善と予防』

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スマホ・喫煙はNG! 高齢出産を避ける!(特に父親) 英語の早期教育は問題! 子どもの「発達障害」を防ぐためにできること。 『発達障害の改善と予防』

 明石家さんまさんと個性豊かな評論家たちの絡みで魅せる番組『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)に出演する人気脳科学者・澤口俊之さん。実は彼の専門は認知脳科学、霊長類学で、前頭連合野(前頭前野)を中心に研究。2006年には人間性脳科学研究所を開設して、「発達障害」の子どもたちの改善に取り組んでいるんです。

 

「発達障害」は生まれつきによるもので"改善"も"予防"もできない、と日本では思われている傾向にありますが、澤口さんによると、そうではないらしいんです。では、子どもの「発達障害」を防ぐためにできることとは、なんなのでしょうか? 最新著書『発達障害の改善と予防』で公開している内容を紹介します!

 

■高齢出産を避ける。特に父親は45歳前に「出産」を。

お母さんの高齢出産が発達障害のリスク要因であることは以前から知られていますが、むしろお父さんが高齢であるほうが、リスクが大きくなることがわかっています。原因は精子の遺伝子における新生突然変異が増えつつ蓄積すること。いろいろな調査研究を総合的に判断すると、45歳以上が目安になりそうです。

 

■スマホやテレビゲーム、デジタル機器からの"過刺激"。

6歳まではどんな種類のテレビゲームも悪影響。その理由には多々ありますが、いちばんの問題は速度が速すぎること。子どもは成人以上に素早く変わる刺激に注意を向ける性質があります。こういった"過刺激"に反応する状態が続くと、親からの表情や言葉など、通常の刺激に目を向けなくなるそうです。

 

■英語の早期教育で言葉が遅れることもある。

ここで問題としているのは、バイリンガル環境に適応せざるを得ない幼児へのバイリンガル教育ではなく、バイリンガル環境ではない環境での早期英語教育です。日本語と英語では、文法が違うのが理由のひとつ。日本語の音声言語環境で中途半端に英語を聞いてしまうと、脳が混乱してしまいます。特に言語と言語野が急速に発達する3歳ごろまではそうです。ただし、教育の仕方もさまざまですから、すべての早期英語教育が子どもの脳の発達に悪影響を及ぼすとは断言できません。

 

■妊娠中の喫煙は絶対にNG!

遺伝的要因がなくても環境要因で発達障害的な症状が現れることがあります。その典型的な環境要因が妊娠中のタバコ。遺伝的要因があって、かつ、妊娠中に喫煙をすると、ADHDの子どもが生まれるリスクが3倍ほど高まります。妊娠中の喫煙は自閉症スペクトラムの要因にもなるので、控えるべきです。

 

 発達障害を予防する方法、いかがでしたか? スマホや早期英語教育など、いいと思ってやっていたことが、リスクにつながることもあるようです。ここに挙げたのは一例で、発達障害には他にも多種多様なリスク要因があります。けれども、その要因をへらせば、発達障害を防ぐことは可能です。詳しく知りたい方はぜひ本書を手に取ってみてください!

 

『発達障害の改善と予防

家庭ですべきこと、してはいけないこと』

著/澤口俊之

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