• よりわかりやすく物語のイメージを把握していただくだめに、第1章ではなく第2章を掲載しています。
骨格標本が発掘されたことを
報じる地元紙の小さな記事を見つけた
家具職人・豊は、数十年前の小学生時代、
仲間数人で山中に
骨格標本を埋めたことを思い出す。
しかし、それは記事の発掘場所とは
明らかに異なっていた。
同時に、ある確かな手触りから
「あれは本当に標本だったのか」
との思いを抱いた豊は、
今は都内で広告代理店に勤務する
哲平に会いに行く。
最初は訝しがっていた哲平も、
ふと、記憶の底に淀んでいた
あることを口にする。
リーダー的存在だった
骨格標本埋葬の発案者・
真実子の消息はわからないまま、
謎は思いも寄らぬ方向に傾斜していく。
あえてハードルを上げますが、
担当作でここまで掴まれ、
揺さぶられ、圧倒的される小説は
「サラバ!」以来です。
本当に、何度読んでも、そう思います。
(担当編集者)

『骨を弔う』刊行を記念して募集しておりました「#昔なに埋めた」キャンペーン、 多数のご応募ありがとうございました。 最も面白いツイートは「コハル🍀@koyohonn」の下記の作品に決定しました。

私も小さい時、入れ歯をはずすお年寄りが珍しくて、じいぃっと見つめすぎ、 親に叱られた憶えがあります。 体の一部を取り出しているような奇妙な感じがしたもので。 まさに骨からはずしてまた嵌めて、という着脱可能な不思議に気持ちを持っていかれたんですね。今は歯科衛生の観念が浸透して、総入れ歯の人を見なくなりました。 ちょっと残念です。

  • よりわかりやすく物語のイメージを把握していただくだめに、第1章ではなく第2章を掲載しています。

1957年愛媛県生まれ。2006年に「るんびにの子供」で第1回「幽」怪談文学賞短編部門を受賞しデビュー。2017年、「愚者の毒」で第70回日本推理作家協会賞長編部門および連作短編集部門受賞。ほかに「入らずの森」「角の生えた帽子」「死はすぐそこの影の中」「熟れた月」など。