とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、 同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。 体組成計を買うため——ではなく、 寿命を効率よく消費するために。 この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、 おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。
1989年、岐阜県生まれ。小説家。 2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2013年、『何者』で第148回直木賞、2014年、『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞、2021年、『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。 その他の著書に『少女は卒業しない』、『世にも奇妙な君物語』、『死にがいを求めて生きているの』、『スター』など。