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2022.5.11
秋篠宮邸に5年で37回通ったジャーナリスト・江森敬治氏による異例のインタビュー録『秋篠宮』を刊行しました!
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ジャーナリスト・江森敬治氏による異例のインタビュー録『秋篠宮』を 本日刊行しました。「皇嗣」という立場から、令和皇室を支える秋篠宮の肉声が、定例会見以外で紹介されるのは極めてめずらしいことです。
著者と秋篠宮との初対面は、さかのぼること1991年2月、秋篠宮が紀子妃と結婚した翌年のことでした。
《私は新聞社の京都支局に勤務していた。新婚の秋篠宮夫妻が京都にやって来るというので、私たち夫婦は宿泊先の老舗旅館を訪れ、秋篠宮夫妻と会った。…… 以来、秋篠宮と私との個人的な付き合いは、三十一年を超えた。》(本書より)
著者は、近年の秋篠宮をめぐる報道に関して、《戦後の皇室史を振り返っても、ここまで国民の関心を集めたのは特異といっていい》という状況を感じていたといいます。
国民に直接、退位を訴えかけた前天皇によるビデオメッセージが2016年8月8日に放送され、その後、代替わりに向けた準備が慌ただしく進められました。そして、秋篠宮も父親として重要な節目を迎えていました。2017年5月16日、長女の婚約内定がNHKで報道されるや、週刊誌やワイドショーなどを巻き込み、国民の一大関心事となったからです。
元号が令和に改められた2019年5月から1年を経ずして、コロナ禍という暗雲が日本を覆い、皇室行事の多くが中止を余儀なくされます。こうした状況が続く時期も含めて、著者は秋篠宮邸に、この5年間で37回通いました。
《私は、本書のための取材を開始した一七年六月から脱稿する二二年一月末までの間に、秋篠宮邸および御仮寓所に合計三十七回、足を運んだ。》
秋篠宮家について世間に流れる情報や姿と、実際のそれがかけ離れていることも多々あったと著者は言います。とくにそのギャップは、長女の結婚問題に関して顕著だったそうです。
《長女小室眞子の結婚問題についても、国民の多くは「皇室スキャンダル」として受け止めているだろう。その間、幾度となく面会した私は、皇族である前に一人の人間、あるいは一人の父親として、葛藤する姿をそこに見ている。》
皇族の肉声が、直接的に報じられることは稀なことで、その影響力の大きさも考慮し、著者は対外的な発信を長らく控えてきたそうです。
しかし、著者がこのたび執筆を決意したのは、過熱した報道によって、秋篠宮やその家族をめぐって誤解されたイメージが世間に定着しているという認識があるからでした。
本書中で秋篠宮が言及した内容は、長女の結婚や父の退位、宮内庁の課題についてなど多岐にわたります。注目すべきは、それらの出来事がリアルタイムで進行している最中に、著者が秋篠宮邸に通っていたことです。相手男性をめぐる報道から、長女の結婚に対して厳しい指摘が目立ちはじめた時期に、著者は秋篠宮から「二人はそれでも結婚しますよ」という言葉を聞く。
天皇の退位を機に皇室制度そのものが議論されていたことには、「ある一定の年齢を超えた時期に、余生を大事にすることは、それが天皇であっても同じ人間として人間的に生きる権利という観点からも大切なことではないかと思いました」と、本音を話しています。
そのほか、「地方に母が出かけるというので、ものすごく泣いたという思い出は鮮明に残っていますね」と、上皇后のことをはじめ、秋篠宮自身の幼少期の思い出なども収録しています。
弟として、父として、皇嗣として、何に悩み、何を考え、何を語っていたのか。「人間・秋篠宮」の姿を知ることは、「国民とともにある皇室」とは何かを読者に問いかけるに違いありません。
『秋篠宮』江森敬治 定価1,650円(税込)四六判上製240頁
https://www.shogakukan.co.jp/books/09388862