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2017.4.30
実写映画化もされた『日々ロック』作者の最新作は詩のバトル!! 『ミツコの詩(うた)』とは!?
この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。
転校してきた女子高生詩人・ミツコは、
読まれなくては詩の意味がないと考え、
今日も「紙以外」の何かに書いている。
元詩人の国語教師・吹抜は
「紙に書かれている」ものこそが詩と考え、
詩を履き違えたミツコに苛立ち、二人は衝突を重ねるが…。
圧倒的熱量がほとばしる女子高校生×詩の朗読バトル!!!
『日々ロック』では、最初は客がほとんどいない中で
自分の歌いたいロックだけを歌っていた主人公。
思わずその主人公を思い出してしまいそうな国語教師・吹抜。
彼は自分の詩が他人に認められることを熱望するものの、
傷つきたくないために“ちゃんとした詩”を作っている自分は、
詩が読まれさえすれば認められると夢想する日々を送ります。
ミツコは違います。「読まれなきゃ詩なんて、ただのゴミ」と言い放ち、
校長の車に、トイレの壁に、校庭に…“紙以外”の何かに書き、
「詩のボクシング」に参加し、皆に伝えることを第一に考えます。
もちろん二人はぶつかり、ミツコと接して、
自分のプライドが崩壊しないように少しずつ意識を変えていく吹抜。
しかし、吹抜が完全に否定されることはなく、
書いた詩はミツコにも認められます。吹抜の師匠は作中で言いました。
「詩に『優劣』をつけるってのは正直よくわかんねェな」――
この作品も詩と同じように、ミツコと吹抜のどちらが優れているか、
が描かれているわけではありません。
それぞれ、自身の魂が正しいことを証明するため詠(うた)う姿が描かれているだけです。
そしてミツコが詠っている姿のカッコよさ、まさにアーティストが「歌っている」ような
引き込まれそうになってしまう魅力的なシーンは、
前作で音楽漫画を描かれていた作者だからこそ描けるのかもしれません。
詩をテーマにした作品ではありますが、詩を書きたくなる作品であり、
詩を詠いたくなる作品であり、“詩のような作品”である、といえるかもしれません。
「詩のボクシング」で、高らかに詠いあげるミツコ。
ビッグコミックス『ミツコの詩』(榎屋克優・著)第1集 絶賛発売中!!
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