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2016.3.25
認知症予防に! 自律神経の安定に! 今、ブームの塗り絵で日本の伝統美を継承! 『ぬって飾れる 京きもの ぬり絵本 Kyoto Kimonos to Color and Display』
この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。
日本が世界に誇れる伝統的な服装、きもの。なかでも、京都の友禅のきものは人気が高く、その古典的な図案は細密にして美麗。完成度の高いデザインとして、海外でも高く評価され、パリコレにも採用されたりしています。
菊や桜、藤などの花々から御所車、大名行列まで、古典的で精細な柄をすべてゼロから手で描き起こす京友禅の下絵図案家。きものは何も描かれていない白い生地に、露草の花を染料にしたアオバナを筆に付けて下絵を描いていきます。線画だけの下絵に様々な色を染め上げて完成する京友禅のきもの。白地のデザインに色を入れる――、それはまさに今、ブームのぬり絵と同じ作業なんです。
今回、図案の提供をお願いしたのは、京友禅型染めの老舗「亀田富染織工場」さん。亀田さんは、伝統に縛られることなく、柔軟な発想できものの柄を使ったアロハシャツなどを生み出し、話題となりました。その柄は有名デザイナーの目にもとまり、なんとパリコレの衣装にも使用されたほど。古めかしいはずのきものの柄は、新しいデザインとして進化したのです。
↑話題となったアロハシャツ
亀田さんが大切に所有されている大量の図案の中から、ぬり絵に向きそうな柄の選定作業も予想以上に大変でした。型染めの図案のため、下絵自体のサイズが畳み一枚分くらいと相当大きいのです。一枚一枚見るだけでも骨が折れますが、採用した図案を本のためにデジタル化するのもひと苦労。凸版印刷が誇る巨大なスキャナーの使用も検討しましたが、持ち運びが困難なため断念。結局、カメラマンに写真撮影してもらい、その画像をぬり絵用に加工していくという手法をとりました。図案に書かれた鉛筆のメモや破れた部分を繋ぐテープなどを消して、実線のみ明瞭にしていくという作業です。
↑大切に保管されていた図案
花からお姫さままで、かなり細かい絵も多いですが、すべてのぬり絵ページは取り外して飾ることができる仕組みになっているんです。さらには、両観音開きの特大ぬり絵のほか、広げると長さ70㎝にもなる桜の図案をカラーとモノクロで四折り付録として綴じ込んでいます。これから花見の季節。カラーの面をそのまま飾るもよし、モノクロの面を色鉛筆でぬるもよし。ぬり絵は全36点、掲載!
↑試行錯誤の後、完成した本書のぬり絵ページの一例
今、ブームのぬり絵は、いわゆるボケ防止になると言われますし、自律神経を整える効果があるとも言われています。ご両親などご家族や親戚の方、親しいお友達へのギフトはもちろん、最近ちょっと生活がすさんでいるかなと思っている方は自分自身のために手に取ってみてください。ゆったりと少し豊かな時間をお約束します。
また本書では、外国人のきものへの関心の高さにも対応すべく、解説文など全文英訳を掲載しています。書名は英語では"Kyoto Kimonos to Color and Display"。海外からのお客様やお友達へのお土産にも最適です。
↑英語を併記した図案解説ページ
Kyoto Kimonos to Color and Display』
画/パゴン
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