小学館新書

辻政信の真実

失踪60年--伝説の作戦参謀の謎を追う

辻政信の真実
ためし読み
定価
1210円(税込)
発売日
判型/頁
新書判/448
ISBN
9784098254019

電子版情報

価格
各販売サイトでご確認ください
配信日
2021/06/03
形式
ePub
〈 書籍の内容 〉
元陸軍参謀が最後に企てた"作戦"とは?
1961年(昭和36年)4月4日、元陸軍参謀にして参議院議員の辻政信は、羽田空港から東南アジア視察のため単身、飛び立った。実はその出発直前、数々の「異変」が確認されていた。たとえば、辻の次男・毅氏はこう証言する。

〈父はタラップに4回出てきたんです、機内に入ってから。あり得ないことです……〉

その後の足取りは杳として知れず、8年後に「死亡宣告」が出された。
伝説の作戦参謀は、いったい何をしようとしていたのか――。

その生涯は、まさに波瀾に満ちている。

苦学の末、士官学校を首席で卒業、陸大で恩賜の軍刀を下賜された。
初陣の第1次上海事変での武勇が報じられ、一躍、時の人となるが、
作戦を主導したノモンハン事件で多数の犠牲者を出し大損害を蒙る。
太平洋戦争緒戦マレー作戦で名を上げ「作戦の神様」と称されるが、
シンガポール攻略後の華僑虐殺問題やフィリピン戦線での捕虜殺害、
ガダルカナル島奪還作戦の失敗などにより、その勇名は地に墜ちる。
タイ・バンコクで玉音放送を聞いた後、潜行生活に入ることを決意、
ラオス、ベトナムを経由して中国に渡り、極秘裏に日本へ帰国する。
戦犯指定解除後、『潜行三千里』など手記が次々とベストセラーに。
勢いに乗って衆院選でトップ当選、さらに参院選で全国3位となるも
その任期中に、内戦下の東南アジアへと向かい、消息を絶った――。

辻政信の主な評伝が刊行されたのは1980年代までだった。以来、30年以上の月日が流れている。本書は、戦前・戦中のみならず、戦後の潜伏生活や政治家としての言動、そして失踪に至るまでの経緯や死生観を丹念に検証し、数々の新証言・新事実をもとに辻政信の実像に迫っていく。

謎の失踪から60年――。毀誉褒貶の激しい作戦参謀の“正体"が明かされる。
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
辻政信の名は、昭和陸軍の悪しき独断専行の代名詞のように使われてきました。数多ある評伝の中で、辻を好意的に取り上げているのは1冊だけしかないという指摘もあります。
2018年に辻の地元である石川県の金沢支局に赴任した読売新聞の前田記者は、辻の関係者に取材し、新たな資料にあたることで、これまで知られることのなかった数々の事実を発掘していきます。
30年もの時を超えて、今こそ世に問う本格評伝、ぜひご一読ください。
〈 目次をみる 〉
はじめに――「絶対悪」と「英雄」の狭間で

第1章 別れの予感――1961年の辻政信――

タラップにて/「ちょっと行ってくる」/出発前の異変/辻からの便り/「潜行三千里」のやり直しか/「中国入国」の可能性/「米軍による射殺」説も/残された家族の心労/現地捜索に向かった徹/「蘭を枯らさないように」


第2章 炭焼きの子に生まれて――1902年の辻政信――

山深き故郷/「北国ノ寒村」に生まれて/炭焼きの息子/浄土真宗の道場として/荒谷小の二宮尊徳/高等科へ進学/陸軍地方幼年学校へ/官報で分かった辻の成績順位/炭焼
きで学費を捻出した父/家族の期待を背負って


第3章 「反骨」の萌芽――1917年の辻政信――

白髪になった幼年学校時代/堅物すぎる「鉄ちゃん」/語り継がれる陸士時代の逸話/五箴/試験官に啖呵を切った陸大受験/結婚/陸大卒業


第4章 不死身の中隊長――1932年の辻政信――

初陣/不死身中尉/「時の人」から参謀本部員へ/士官学校中隊長に異例の起用/陸軍士官学校事件/水戸から関東軍へ/建国大学設立と張作霖の葬儀/「盧溝橋事件」勃発


第5章 転戦し続ける「神様」――1939年の辻政信――

ノモンハンという「地獄」/事件前夜/関東軍を引っ張る最年少参謀/タムスク爆撃でも最前線/「役に立つ男」/「派遣軍将兵に告ぐ」布告/台湾への異動と南方作戦立案/マレー作戦/「作戦の神様」の光と影/華僑虐殺の真相/再び最前線へ/ガダルカナルの死闘/苦悩する川口少将/撤退の決断と「にがい記憶」/そしてまた中国へ/蒋母の法要/ビルマ戦線/戦場においてなお

第6章 語られざる潜伏生活――1945年の辻政信――

終戦前夜のバンコクで/8人の「僧」/迫る英軍の手/蒋介石政権のために/「北京大学教授」として帰国/潜伏生活を伝える新証言/三原の山寺で/「至誠一貫人」/『潜行三千里』誕生の経緯/戦犯指定解除/ベストセラー連発の裏で


第7章 政界という名の戦場――1952年の辻政信――

兼六園での3万人講演会/衆院選に電撃出馬/家族が支えた狂乱の選挙戦/トップ当選の波紋/元軍人の家族を支えるということ/『潜行三千里』映画化構想/訪ソと三品との再会/「反・岸信介」闘争/川口との対決/服部卓四郎の死/左翼学生たちを世界旅行へ/全学連リーダーとの対話/あだ名は「サンショウウオ」


第8章 「失踪」の真実――再び1961年の辻政信――

残されていた外交文書/激動のラオスに潜入/水先案内人「赤坂ロップ」/外交文書から辿る足跡/飛び交う潜行情報/旅立つ理由/池田のための視察/死を覚悟していたのか/死生観/「人生の付録」/銅像となった辻政信


おわりに――負け戦と分かっていても

略年譜
主要参考文献
人名索引
〈 電子版情報 〉
辻政信の真実 ~失踪60年--伝説の作戦参謀の謎を追う~(小学館新書)
Jp-e : 098254010000d0000000
元陸軍参謀が最後に企てた“作戦"とは?

1961年(昭和36年)4月4日、元陸軍参謀にして参議院議員の辻政信は、羽田空港から東南アジア視察のため単身、飛び立った。実はその出発直前、数々の「異変」が確認されていた。たとえば、辻の次男・毅氏はこう証言する。

〈父はタラップに4回出てきたんです、機内に入ってから。あり得ないことです……〉

その後の足取りは杳として知れず、8年後に「死亡宣告」が出された。
伝説の作戦参謀は、いったい何をしようとしていたのか――。

その生涯は、まさに波瀾に満ちている。

苦学の末、士官学校を首席で卒業、陸大で恩賜の軍刀を下賜された。
初陣の第1次上海事変での武勇が報じられ、一躍、時の人となるが、
作戦を主導したノモンハン事件で多数の犠牲者を出し大損害を蒙る。
太平洋戦争緒戦マレー作戦で名を上げ「作戦の神様」と称されるが、
シンガポール攻略後の華僑虐殺問題やフィリピン戦線での捕虜殺害、
ガダルカナル島奪還作戦の失敗などにより、その勇名は地に墜ちる。
タイ・バンコクで玉音放送を聞いた後、潜行生活に入ることを決意、
ラオス、ベトナムを経由して中国に渡り、極秘裏に日本へ帰国する。
戦犯指定解除後、『潜行三千里』など手記が次々とベストセラーに。
勢いに乗って衆院選でトップ当選、さらに参院選で全国3位となるも
その任期中に、内戦下の東南アジアへと向かい、消息を絶った――。

辻政信の主な評伝が刊行されたのは1980年代までだった。以来、30年以上の月日が流れている。本書は、戦前・戦中のみならず、戦後の潜伏生活や政治家としての言動、そして失踪に至るまでの経緯や死生観を丹念に検証し、数々の新証言・新事実をもとに辻政信の実像に迫っていく。

謎の失踪から60年――。毀誉褒貶の激しい作戦参謀の“正体"が明かされる。

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