- 〈 書籍の内容 〉
- 春夏秋冬、仲卸直伝レシピ&旬な河岸ばなし
魚のすべてを知り尽くした築地の仲卸が、自宅でつくっているおかずは、簡単で旨いものばかり。月刊誌「dancyu」の連載をまとめた単行本から、人気のレシピとエッセイがついに文庫化!
夏●アジの焼き南蛮、とろけるウニのパスタ、カリカリジャコ豆腐、うなきゅうパパッとちらし…
秋●サンマの有馬煮、スダチ薫るスルメのワタ和、カマスの干物とほうれん草の酢醤油…
冬●黄身醤油をまとった官能のヅケ東丼、キンメとゴボウのあら煮、本格イトヨリ清蒸…
春●ワカメとジャコのヘルシー炒め、蒸らすだけの簡単お手軽タイご飯、ホタルイカのパン粉揚げ…
四季折々の築地をいきいきと描いた、旬な“河岸ばなし"も、たっぷり収録。
- 〈 編集者からのおすすめ情報 〉
- 著者の福地享子さんは、婦人画報社の編集者を経てフリーランスに。ファッション誌や多くの料理本の企画、編集に携わり、1998年、築地市場の水産仲卸「濱長」のチラシづくりを頼まれたことをきっかけに同店で働き始めたのち、現在では築地市場の文化団体「NPO法人築地魚市場銀鱗会」の事務局長を務めるなど、長年、築地に関わってきました。
この本は、月刊誌「dancyu」の連載「築地、魚河岸、旬ばなし」から、仲卸が自宅でつくっている簡単でおいしいおかずと、四季折々の魚市場を描いたエッセイを収録。魚河岸のこと、魚のこと……旬の話がわかって魚料理の達人にもなれる一冊です。
- 〈 目次をみる 〉
- 第1章
夏
・遠い昔の調理法、焼き南蛮で知るアジの底力
・江戸前天ぷら育ての親は、東京湾の小魚
・悪魔の化身ともされるタコ、しかし本当の悪魔は……
・ひいき目? アナゴスッピン勝負は東京湾の勝ち
・シンコの始まりは、すし屋の新学期です
・赤ちゃんスミイカの晴れ舞台は……寿司屋?
・恋にもよくきくとかの、大江戸・蒲焼ばなし
・「海の宝石箱」。生ウニの誕生秘話
・江戸前という言葉たずねて、魚とともに時空散歩
・花火大会の大アワビ。花火は遠きにありてこそ
・洋食のシェフも増え、手長エビひとつで大騒動
・魅力はきめ細かく上品な身、そして女泣かせな風貌
第2章
秋
・目黒のサンマの殿様にも食べさせたい、サンマ料理あれこれ
・イワシの入荷状況 「脂絶大」!? かつての大衆魚が大復活
・タチウオ、ノドグロに学ぶ。魚の目利きは奥が深い
・いつもいる気分のジャコだけど、おいしい旬がある
・魚界きっての男前。なんとしてでも丸ごと使いたい
・秋の風吹く10月は、干物日和の幸せ月です
・年季の入った仕入れ籠。魚以上に重いのは……
・河岸にはカラスミ自慢が勢ぞろい。私だって……
・マグロが追い求めるスルメのワタのチカラを料理する
・かの偉人も、カキっ食い。海のミルクを召し上がれ
・新海苔、寒海苔、おすすめ干し海苔。パリッと焼いて
・殻をパクンパクンと海中遊泳。あたかも帆を立てた船のよう
・雄大なスケールで、世界をスイスイ泳ぎまわる自由人
・仲卸不要論に物申す。魚を支える目利き集団として
第3章
冬
・オレサマ流レシピが競い合う、イクラの醤油漬け
・大衆食堂の天ぷらが生食のスターに大変身
・マグロのセリは晴れ舞台。魅せるセリ人への長い道のり
・日本人はマグロを食べ尽くしてきただけではない
・イカの胴にあれこれ詰めたくなるのは、料理的本能?
・無愛想なダンマリ屋のナマコが「黒いダイヤ」とはねぇ
・冷たい水で荒れた手は、河岸で働く女の勲章
・そのスープ、口を漂うは天女の羽衣か。スッポンの快感
・どんくさいお人好し顔……味にすっかり惚れ込んでいる!
・寒波到来、ジリジリ上がる相場。師走の千両役者、寒ブリ
・大勝負の師走。数の子、酢ダコ、練り物が踊り出す
・初荷も過ぎて。うらやましきは、昔のお祭り騒ぎ
・季節先取りの「走り」は、京の「走り」が発祥か
・ニッポンの魚離れを救うのは「お魚男子」だ!
・思わず見入ってしまう、マグロ屋さんの「包丁研ぎ」
・河岸の賄いは、タイの頭で特製味噌汁
第4章
春
・桜マス、桜ダイ、桜エビ……。河岸もまた花盛り
・わがまま殿がいればこそ、タイ流通の大躍進
・種類は? 産地は? 雛祭りの定番、ハマグリのミステリー
・刺し身は「煎り酒」で食べるのが江戸の定番
・魚の命をいただいて商うから、供養もしっかり
・美味は手近にあり。河岸的エコな御馳走とは……
・はたして幕府の隠密か? 佃・シラウオ伝説
・ヤリからホタルへ……。季節を追いかけイカは巡る
・誉れはすべてメスにあり。健気な存在、オスのホタルイカ
・「どんだけ金を使ったか」。大将のトリ貝無情
・江戸前の貝と貝むきネエサンは河岸のお宝
・アオヤギ、オマール……おいしい名前で出ています
・龍馬も食べた!? カツオのたたき考察
・もっとも親しいカレ(イ)は、おちょぼ口のマコガレイ
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