小学館文庫

彼女の知らない空

彼女の知らない空
ためし読み
定価
748円(税込)
発売日
判型/頁
文庫判/304
ISBN
9784094067538
〈 書籍の内容 〉
ぼくは、自分の正義を貫くことができるのか
憲法九条が改正され、自衛隊に交戦権が与えられて初めての冬。航空自衛隊佐官のぼくは、千歳基地に配属され、妻の智恵子と官舎で暮らしている。しかし、智恵子は全く知らない。ぼくが、一万二千キロ彼方のQ国の無人軍用機を遠隔操縦し、反政府組織を攻撃する任務に就いていることを。トリガーを引いたら、ぼくは自衛隊史で初めての殺人者になる。それでも智恵子は、いつものように優しい声で「おかえりなさい」と言ってくれるだろうか――(「彼女の知らない空」)

いつの間にか、私たちは戦争に加担している。

化粧品会社の新素材の軍事転用をめぐり、社員夫婦が抱えてしまった秘密(「思い過ごしの空」)、過重労働で心身を蝕まれていく会社員と老人の邂逅(「東京駅丸の内口、塹壕の中」)他、組織の中で生きる人々のジレンマを描いた7編。

ぼくは、あの日誓った正義を、貫くことができるのだろうか。

『未必のマクベス』著者が、今を生きる私たちの直面する危機について問いかける短編集。

〈 編集者からのおすすめ情報 〉
日々流れてくるニュースに希望が持てない時、働くことに疲れた時、組織の中で自分を無力に感じた時……。手に取っていただきたい1冊です。

レビューを見る(ネタバレを含む場合があります)>>

小説が必要になったから(70代 女性) 2021.4.11

戦争がテーマの短編集なのに、それほど重い気持ちにならずに読み進められて、とても良かったです。 1話目の「思い過ごしの空」は国立科学博物館で主人公の二人が会話するシーンは、とても現実味があって思わず感情移入して変に悲しい気持ちになりました。 次に博物館に行く時は、この短編を思い出しそうです。(30代 女性) 2021.3.10

とても素敵な本でした。(10代 男性) 2020.4.30

知人に早瀬さんの本を勧められ、ちょうど新刊が出たばかりだったので良い機会にと思い購入しました。葛藤しながらもそれぞれの世界と向き合って生きようとする必死さのようなものが感じられ、人々の短編集ながら読み応えたっぷりでした。この本のおかげで、新たに素敵な作家さんと出会うことができました。(20代 女性) 2020.4.25

「彼女の時間」が特に気に入った。電池を必要としない自動巻時計には常々魅せられていて、このストーリーにとても共感した。 全ての話が輪のように繋がって巡り、とてもドキドキしながら読み、そして様々なことを考えさせられた。(50代 女性) 2020.3.31

現実的で、人間らしい一面を感じれる作品を読みたいと思っていました。三省堂さんでたまたま出会い、帯の一文に惹かれました。(20代 女性) 2020.3.18

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