小学館文庫

ヒロシマ・ボーイ

ヒロシマ・ボーイ
ためし読み
定価
1034円(税込)
発売日
判型/頁
文庫判/320
ISBN
9784094067286

電子版情報

価格
各販売サイトでご確認ください
配信日
2021/08/06
形式
ePub
〈 書籍の内容 〉
日系米国人作家によるエドガー賞候補作!
 米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり、広島の沖合にある小島に暮らす遺族に遺灰を届けるため、マスは50年ぶりに日本を訪れた。そこで彼は、少年が犠牲になる痛ましい事件に遭遇する。小さな島を訪れた異邦人でしかないマスだが、広島で経験した少年期の傷痕を思い出し、14歳で命を落とした少年のために謎を追う。
 日系米国人作家が父親をモデルに、15年間にわたって描き続けた「庭師マス・アライ」シリーズ第7作。このシリーズ最終作では、父親の故郷・広島の現代の情景を鮮やかに活写し、さらに複雑なアイデンティティを持つ主人公の頑固爺の内面を見事に描いて2019年エドガー賞最優秀賞(ペーパーバック・オリジナル部門)最終候補作となった。日本のメディアでも話題となった傑作ミステリが、満を持して登場。
〈 電子版情報 〉
ヒロシマ・ボーイ
Jp-e : 094067280000d0000000
日系米国人作家によるエドガー賞候補作!

 米国で生まれ広島で育ち、戦後帰米した日系二世、元庭師の老人マス・アライ。マスと同じく原爆体験を持つ帰米二世の親友・ハルオが亡くなり、広島の沖合にある小島に暮らす遺族に遺灰を届けるため、マスは50年ぶりに日本を訪れた。そこで彼は、少年が犠牲になる痛ましい事件に遭遇する。小さな島を訪れた異邦人でしかないマスだが、広島で経験した少年期の傷痕を思い出し、14歳で命を落とした少年のために謎を追う。
 日系米国人作家が父親をモデルに、15年間にわたって描き続けた「庭師マス・アライ」シリーズ第7作。このシリーズ最終作では、父親の故郷・広島の現代の情景を鮮やかに活写し、さらに複雑なアイデンティティを持つ主人公の頑固爺の内面を見事に描いて2019年エドガー賞最優秀賞(ペーパーバック・オリジナル部門)最終候補作となった。日本のメディアでも話題となった傑作ミステリが、満を持して登場。

(底本 2021年8月発行作品)

レビューを見る(ネタバレを含む場合があります)>>

南カリフォルニアに住む日系人庭師が、ひょんな事から殺人事件に巻き込まれる「マス・アライ ミステリーシリーズ」。シリーズ第7弾の舞台は、なんと8月の広島。マス・アライは戦前に親の故郷、広島で教育を受け、戦後アメリカに戻った「帰米」2世。同じく帰米庭師の親友ハルオが亡くなり、広島でご健在の彼の姉に灰を持ってゆく為、結婚で「一時帰国」した時以来、約50年ぶりにマスは日本の地を踏む。関空から広島へ、更にイノ島へ。辿り着くや否や、またもや少年の水死体を発見する羽目に、、しかもマスはその少年レイを、島へのフェリー内で見かけていた。 マス・アライのモデルは作者の日系3世、ナオミ・ヒラハラ女史(今回、日本名で出されているのも興味深い)のお父上だそうで、マスのひとり娘マリの視点からも描かれているのかも、と思うと更に興味深い。軽快で時にコミカルな、さらりとした文体ながらも、その昔、移民を多く排出した広島と原爆との皮肉な巡り合わせ(一方、クリスチャンの多い長崎との関係も余りにも皮肉ですよね)、西海岸居住者が送られた日系人強制収容所の事、日本へ行った事のないNisei(2世)と日本育ちのKibei(帰米)、他の作品では日系人部隊、沖縄ルーツの歴史など、アメリカの日系社会にまつわるありとあらゆる事実や背景が、行間からさりげなくじわりと滲み出てくる、その「さりげなさ加減」が、さすが羅府新報の元記者ヒラハラ女史の手腕によるもので、まさに醍醐味。最後の場面。川の土手にて彼は、Mas Araiとしても、アライマサオとしても、常に何処か宙ぶらりんだった自分の魂をも解き放てたのだ、と思う。(50代 女性) 2021.8.23

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