- 〈 書籍の内容 〉
- 直木賞作家が描く「幻の女流作家」の運命!
明治の後期に、沖縄の士族の家に生まれたツタ。父親の事業の失敗によって、暮らしは貧しくなり、父親が亡くなったことで母と二人きりの暮らしになった。しかし、女学校の友人・キヨ子の家で音楽や文学に触れるうち、「書くこと」に目覚める。
雑誌の短歌欄へ投稿を始め、千紗子という筆名に出会い、自分の裡にあるものを言葉にし始めた。窮屈な世界から自分を解き放つ術を得たツタは、やがて「作家として立つ」と誓う。
高校卒業後の教員としての仕事、異国での結婚、愛する我が子との別れ、思いがけない恋愛――さまざまな経験を経て、ツタはとうとう作家としてデビューする機会を得た。昭和七年、婦人雑誌に投稿した短編小説が意外な形で評価されたのだ。
ところが、待ち受けていたのは、思いもよらない抗議だった……。
『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で直木賞を受賞した著者が、実在した「幻の女流作家」と呼ばれるひとりの女性の数奇な運命を描く。
- 〈 編集者からのおすすめ情報 〉
- 『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で第161回(2019年上期)の直木三十五賞を受賞された、大島真寿美さんの、受賞後初の文庫化作品になります。
主人公は作家。『あなたの本当の人生は』(直木賞候補)、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』に通じる「書くこと」をテーマにした物語です。
- 〈 電子版情報 〉
- ツタよ、ツタ
Jp-e : 094067250000d0000000
直木賞作家が描く「幻の女流作家」の運命!
明治の後期に、沖縄の士族の家に生まれたツタ。父親の事業の失敗によって、暮らしは貧しくなり、父親が亡くなったことで母と二人きりの暮らしになった。しかし、女学校の友人・キヨ子の家で音楽や文学に触れるうち、「書くこと」に目覚める。
雑誌の短歌欄へ投稿を始め、千紗子という筆名に出会い、自分の裡にあるものを言葉にし始めた。窮屈な世界から自分を解き放つ術を得たツタは、やがて「作家として立つ」と誓う。
高校卒業後の教員としての仕事、異国での結婚、愛する我が子との別れ、思いがけない恋愛――さまざまな経験を経て、ツタはとうとう作家としてデビューする機会を得た。昭和七年、婦人雑誌に投稿した短編小説が意外な形で評価されたのだ。
ところが、待ち受けていたのは、思いもよらない抗議だった……。
『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』で直木賞を受賞した著者が、実在した「幻の女流作家」と呼ばれるひとりの女性の数奇な運命を描く。
「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」でこの作家を知りました。実の世界と空想の世界の物語が例えようもなく私を魅きこみました。「ツタよ、ツタ」ではツタの世界が不思議な、そしてどこか苛つかされると言うか、でもページをめくって読まずにはいられない気持ちで読み終わりました。(その他 女性) 2020.1.12
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