方丈記
ためし読み
定価
715円(税込)
発売日
判型/頁
文庫判/256
ISBN
9784094066296
〈 書籍の内容 〉
マンガで読む,巨匠で読む「方丈記」
日本三随筆のひとつで中世の天変地異ドキュメント『方丈記』を活写! 平家興亡・源平争乱の平安時代末期を生きた無常の歌人・鴨長明の生涯を交えながら完全にコミック化! 名門・下鴨神社禰宜の子として生まれながら、跡目争いに敗れ、長年住んできた邸を追われるなか、10年足らずの間に若き長明は多くの災厄を体験。現代にも通じる無常観! そして、その天変地異を経た無常の先にある方丈の草庵生活とは? 巻末寄稿/荒俣宏 作品解説/関口浩(駿台予備学校古文講師)
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
『方丈記』は″無常″すなわち、あきらめの心情に最初から貫かれている。 水木サン(著者)は若い頃、出征する前に『方丈記』を読んで、大いに共感を覚えた。 死に行く者はあきらめの境地にならなければならなかったのだ。しかし今の時代、すべてを容認してあきらめずに困難に立ち向かう姿勢こそが、大事なのかもしれない。その頃(『方丈記』執筆前後)の長明は、『無名抄』や『発心集』を記している。 『無名抄』を読むと、ある種の郷愁のようなものが感じられるね。また、『発心集』の仏教説話なんかは、長明の感じる″無常″の心が反映されているのだろう。 長明が死んだのは建保四年(1216)閏6月10日という。 享年62歳であった。 世を恨んで出家した長明の心には、都を捨てたといいつつも、都の生活を惜しんでやまない気持ちがあったと思う。 最後は方丈の庵で、人知れずひっそりと死んでいったのだろうな。 長明の″無常感″は、若い頃の災害、挫折の経験が大きかったのだろう。21世紀の現在でも、大いなる災害などの問題を抱えている・・・。
この閉塞感は『方丈記』で語られる″無常″と無縁ではないだろう。水木しげる(本文より)
〈 目次をみる 〉
方丈記 7
第一章 少年時代 17
第二章 菊合 45
第三章 安元の大火 53
第四章 治承の辻風 65
第五章 達都と怪冥 75
第六章 飢饉 99
第七章 平家滅亡 121
第八章 元暦の大地震 133
第九章 無常の世 151
第十章 歌合 163
第十一章 遁世 169
第十二章 鎌倉下向 195
第十三章 『方丈記』成る 205
『方丈記』原文 219
鴨長明 略年譜 242
『方丈記』作品解説 関谷浩 246
乱世に立ち止って読む古典 荒俣宏 251
参考文献 255

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