カルピスをつくった男 三島海雲

カルピスをつくった男 三島海雲
ためし読み
定価
本体1600円+税
発売日
判型/頁
4-6/356
ISBN
9784093897778
〈 書籍の内容 〉
「初恋の味」はどこからきたのか
誰もが知る国民飲料。その産みの親を誰も知らない。
会社の売上げより国の豊かさ、そして日本人の幸せをひたすら願ったカルピス社創業者・三島海雲。筆者は同社OB、遺族のもとを訪ね、遂にはカルピス誕生の地モンゴルに飛んだ――。
近代日本を軽やかに駆け抜け、遊牧民の生活から夢の乳酸飲料を着想した男の生涯を辿る人物評伝。


国利民福は、企業は国家を富ませるだけでなく、国民を豊かに、そして幸せにしなければならないという三島が唱えた経営理念だ。経営者が当たり前に持つべき思想だと感じる。だが、いま、新自由主義がもたらした格差と分断が広がる社会で、社会や他者を顧みる余裕は奪われてしまったのではないか。自己を最優先しなければ、競争を生き抜けない。
だからこそ、国利民福を貫いた三島海雲を知ってほしいと思った。何よりも三島が辿った道は、私たちが生きるいまにつながっている。
――あとがきより


〈 編集者からのおすすめ情報 〉
三島海雲は、1878年に貧乏寺の長男として生まれ、1902年、日本語教師として中国大陸に渡りました。その後、北京で雑貨を売買する行商会社を立ち上げ、モンゴル高原を行き来するようになります。

ある日、遊牧民から乳製品を振る舞われ、未知なる味に心が躍ります。その感動は海を渡り、1919年、日本初の乳酸菌飲料カルピスが誕生することになります。

筆者は、近代日本を軽やかに駆け抜けた三島海雲の足跡を辿り、果ては、モンゴルの草原にまで足を運びました。驚くべきことに、そこで、百年前の旅人・三島海雲を語り継ぐ現地民とも出会いことになります。

本書は、優れた人物評伝であると同時に、日本人が忘れた「人」や「社会」を思いやる心をモンゴルにて再発見するルポルタージュとしても読めます。カルピス誕生99年の節目に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。






〈 目次をみる 〉
序章 カルピスが生まれた七月七日に


第一章  国家の運命とともに

一 仏像を焼き棄てた少年
貧乏寺に生まれて/「お寺のぼん」への反発/親鸞の言葉/
小学校中退/僧侶のエリート機関

二 学僧たちの青春
師との出会い/自然のような人間になれ/フランクさん/        
大陸へ/大谷探検隊/青雲の志

三 日本語教育の名の下に
中国初の日本語教師/入学条件は二つだけ/
清国への恩返し/大陸浪人/母の死

四 山林王と蒙古王
日本の山林王/たった一度のウソ/新婦は小学校教師/
従軍布教使たち/蒙古で金鉱探し/二つのモンゴル


第二章  草原の国へ

五 死出の旅路
居庸関と古北口/若き冒険者たち/蒙古人の蒙古/蒙古王、再び/
長男の名のルーツ/王者の食物/元朝最後の皇帝/重々無尽

六 遊牧民という生き方
珍産物/一〇〇年前と変わらぬ製法/学問と旅の融合/
SNSを操る遊牧民/失われた風景

七 別れの日
一生のうちで一番ひどいこと/大隈重信の支援/
メリノの行方/陳情書/語り継がれる記憶/妻、倒れる


第三章  戦争と初恋

八 カルピス誕生と関東大震災
醍醐味合資会社/山本権兵衛、岩崎小彌太も/
与謝野晶子の一首/当初はカルピル/関東大震災

九 健康と広告の時代
娘の死/ヘソ焼き/二匹目のドジョウ/トレードマーク/
初恋の味/愛国詩人への手紙/ムッソリーニとも交流/
味の素に経営権を奪われる/酸っぱい時代/満洲カルピス設立

十 焦土からの再生
琴との再婚/少年社員/四〇〇人分のスイカ玉/銀座移転

十一 東京オリンピックを迎えて
緒方竹虎の書生/ソノシート/「冒険をしなさい」/
日本一主義/祖父の肖像/全財産を寄付


第四章 最期の仕事

十二 仏教聖典を未来に
オープンリールテープ/あと二〇年は働きたい/日本人のために



十三 父と子
女性も自立しなければ/逆らう長男/満洲からの引き揚げ/
日露戦争の思い出/「耳をかたむけよ!」/
天行健なり/最期の言葉


終章 一〇〇年後へ
カルピスの里帰り/タイムカプセル


あとがき

あなたにオススメ!

  • 美味しんぼ 13
  • 十三億分の一の男 中国皇帝を…
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物…
  • 人民元の興亡 毛沢東・鄧小平…
  • 小倉昌男 祈りと経営
同じジャンルの書籍からさがす

発売日でさがす一覧へ