逆説の日本史

逆説の日本史 26

明治激闘編 日露戦争と日比谷焼打の謎

逆説の日本史 26
ためし読み
定価
1870円(税込)
発売日
判型/頁
4-6/384
ISBN
9784093801195
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〈 書籍の内容 〉
大日本帝国はなぜロシアを撃破できたのか?
 日清戦争に勝利し世界の表舞台に躍り出た大日本帝国の前に立ちはだかったのは、ロシア帝国だった。1904年(明治37)2月、世界最大の陸軍と最強のバルチック艦隊を誇るこの超大国との戦端が遂に開かれ、皇国の興亡を賭けた戦いが始まった──。
 本書では、緒戦から日本海海戦までの各戦闘を丁寧に振り返ることで、大日本帝国が超大国ロシアに勝利した「奇跡」を詳細に分析。その過程で浮かび上がってきた、日露戦争における従来の「定説」を覆す「逆説」の数々、たとえば「乃木希典は愚将などでは無く、むしろ名将だった」「日本海海戦の勝因は『丁字戦法』では無かった」「帝国陸軍にはロシア軍以外にも恐るべき『敵』が存在していた」など、独自の解釈を紹介していく。
 また、日露戦争終結後に発生した大規模な騒乱「日比谷焼打事件」にも注目し、その背景を考察。「大正デモクラシーへの第一歩」などと肯定的に評価されることが多いこの事件が、じつは「大日本帝国破滅への分岐点」になっていたことを突き止め、事件の「黒幕」とともにその真相に迫ってゆく。
〈 編集者からのおすすめ情報 〉
 シリーズ累計572万部突破! 歴史ノンフィクションの金字塔『逆説の日本史』シリーズの最新刊をお届けします。
 今巻でも、日露戦争の推移と戦後の講和会議の流れを軸に、井沢史観に基づいた数々の「逆説」を展開しています。
 さらに、日比谷焼打事件や森鴎外の再評価といった新たな試みにも挑戦。歴史ファンには見逃せない内容になっています。
〈 目次をみる 〉
第一章/廣瀬中佐と乃木大将――意図的に作られた「軍神」と「無能説」

決して「傲慢」とは言えない大国ロシアの対日開戦理由/大人と子供の違いがある西洋と日本の「暗号」に対する伝統/外交暗号解読の事実を「敵国」日本に漏らしたロシアの大いなる「油断」/日本の「外堀」を埋め窮地に追い込む「露館播遷」の再現/ロシア艦隊への「夜襲」「閉塞作戦」にことごとく失敗した日本海軍/ロシア軍の手で丁重に埋葬された広瀬少佐の遺体/戦前マスコミ=新聞が軍部と作り上げた「軍神廣瀬中佐」/一般大衆を信用しないマスコミ人の歪んだエリート意識/軍人である前に「理想的な日本人」であった広瀬武夫という男/陸軍が海軍に対抗して「意図的に」作り出した「軍神橘中佐」/与謝野晶子の「反戦詩」に見える軍部が「軍神」を必要とした理由/ロシア海軍きっての名将はなぜ「油断」したのか?/「不沈艦」を「黄色人種」に沈められたロシアが受けた「宗教的ショック」/期待した戦果を挙げられなかった「名作戦」丁字戦法/乃木希典は「最後の忠臣」か? それとも「無能な軍人」か?/「乃木以外だったら一万五千人もの戦死者は出さずに済んだ」は本当か?/「乃木無能説」の言い出しっぺは国民作家・司馬遼太郎に非ず/「戦犯追及」の情熱に混じっていた「憎悪」という負の感情/陸軍参謀本部を「バカトップ」の集まりに変えた主犯・寺内正毅/陸軍参謀本部の「悪しき精神主義」の根源は何か?/『機密日露戦史』の著者が仕掛けた罠にまんまと嵌まった司馬遼太郎/「すべてが終わって我々が友人になったところを撮ってくれ」


第二章/帝国陸海軍完勝す!――“雌雄を決した丁字戦法"という「神話」

傲慢で独善的――陸軍参謀本部と中国共産党の驚くほどの相似点/日本にとって幸運だったロシア軍の伝統的「後退戦術」/「乃木の実力をもっとも高く評価していたのは敵軍」という皮肉/臨機応変な用兵で「世界最強」コサック騎兵団を撃退した秋山好古/プライドより現実/「賊軍」出身者に「冷や飯」を食わせるつもりが手柄を立てさせてしまった陸軍の参謀たち/「乃木の影」に怯え全軍撤退を命じたクロパトキン/「短期間で敵軍を撃滅し早期講和に持ち込む」という最大戦略目標に賭けていた日本/クロパトキンが恐れに恐れた「乃木のおかげ」で勝利した奉天会戦/児玉源太郎が戦争の目的を的確に把握していたことがわかる『坂の上の雲』の名場面/昭和の戦争にはまったく無かった「軍事と外交の完全連動」/「二〇三高地を占領したから旅順艦隊を撃滅できた」という「物語」が語られてきた理由/じつは戦う前からすでに「ボロボロ」だったバルチック艦隊/まさにツキにツキまくっていた「運の良い男」東郷平八郎/日本にとってのラッキーナンバー「二〇三」が意味するものとは?/「日本海海戦は『丁字戦法』で勝った」という「神話」はなぜ作られたのか?/艦隊決戦の切り札とされた秘密兵器「連繋機雷」と「下瀬火薬」/海戦史に残る名戦術「東郷ターン」はバルチック艦隊「挑発」が目的だった!?/敏感過ぎる「伊集院信管」が敵艦に与えた大ダメージ/ポーランドやトルコ、アルゼンチンまで狂喜した聯合艦隊の「完璧な勝利」/「日本海海戦」の歌がもたらした「刷り込み」の弊害


第三章/ポーツマスの真実――日米対立の火種を生んだまさかの「ぶち壊し」

日本と革命勢力――外と内に同時に二つの敵を抱えていたロシア帝国/「ポグロム」の一大拠点だったロシアに反感を抱いていた国際ユダヤ資本/ユダヤ陰謀論の根拠とされた捏造文書「シオン長老の議定書」/「ユダヤ金融資本の援助無しでは日露戦争に勝てなかった」という事実を知らない日本人/膨大な戦費調達を支えた最大の功労者・高橋是清日銀副総裁の数奇な人生/東京裁判にも登場した捏造文書「田中メモランダム」の無視できない影響力/アメリカとの「韓比交換論」成立が放棄させた「アジア解放路線」/本当はアメリカ軍の「元帥」では無かった「マッカーサー元帥」/日本側が「大勝利」を収めたポーツマスにおける「日露講和」/あきらかに誤った情報を国民に与え国家滅亡の危機に導いたマスコミの責任/「日比谷焼打事件」が「大日本帝国破滅への分岐点」と言える理由/頑迷な歴史学者たちの根拠無き「錯覚」そして「驕り」/ニューヨークタイムズはなぜ拠点を東京では無くソウルに移したのか/記者クラブという利権に胡坐し世界から取り残された日本マスコミ「害毒史」/事実を把握しながら国民の不安を煽り煽動した新聞ジャーナリズムの大罪/「クオリティ・ペーパー」とは真逆の道を進むようになった日本の新聞/「デタラメ新聞」に煽られた暴徒たちに否定された『國民新聞』の的確な提言/激高した民衆たちの標的となった『國民新聞』とキリスト教会/大衆を煽り「儲かる商品」になった新聞はマスコミ本来の使命を失っていった/「昭和史でもっとも愚かな声明」の背景にあった新聞により煽られた世論とは?/ルーズベルト大統領がきわめて的確に予言していた「日米対立」という未来/日本に巣くう「犠牲者の死を絶対に無駄にしてはならない教」/満洲から締め出す「裏切り」に「突き飛ばし」――アメリカの歴史をほとんど知らない日本人/イギリスと異なり「きわめて丁重」で「紳士的」だったアメリカ/一九四五年の大破綻へのスタートラインとなった「桂・ハリマン協定」破棄/怨霊信仰を「リニューアル」する形で確立した「満洲教」という英霊信仰


第四章/軍医森林太郎の功罪――傲慢なエリートか?それとも稀代の考証学者か?

「日露戦争における日本最大の敵はロシア軍では無く『脚気』だった」という事実/外国人に「酒に酔って戦争している」と評された旅順攻略作戦の日本兵/兵士の脚気罹患問題で差がついた「和食絶対」陸軍と「洋食容認」海軍/東大医学部絶対主義者たちに「迷信」信者と嘲笑された「麦飯派」/「東大出」「陸大出」で無い人間の意見は「劣った者の見解」/明治天皇も陸軍大臣もバカにし切った「エリートバカ」たちの恐ろしさ/実験データを偽造し「小便を飲んでも脚気は治る」と嘲笑した東大医学部の奇々怪々/いまだに丸山ワクチンが認可されない理由を考える/歴史的法則から引き出された「北京オリンピックボイコット」という主張の正しさ/「演繹」から「帰納」への道を模索していた最晩年の鴎外が抱いた「良心の呵責」/「明治」「大正」という元号に強い不満を抱いていた森林太郎「三つ目の顔」とは?/『帝諡考』に記されていた「天智暗殺説」を示唆する驚くべき記述とは?/諡号に隠された「一千年の暗号」を解き明かした森林太郎の優れた見識/いまだに『帝諡考』を無視し続ける歴史学界の不可思議/陸軍軍医、小説家、そして考証学者と多くの顔を持った「森林太郎」の奥深さ/帝国陸軍はなぜ白米中心の兵食にこだわり「飯盒炊爨」を続けたのか?/「史上最低の歴史学者」藤原彰のデタラメの歴史を糾弾する!/「目的が正しければ間違った情報を流しても許される」という思い込み/歴史学者藤原彰の「大東亜戦争」における「餓死者の実数」は信用できるか?/弟子は師匠の「欠点」を素直に認め「遺産」を後世に残すべき/社民党のホームページに堂々と掲載され続けた「インチキ論文」/欧米には見られない「『師説』を弟子がなかなか批判しない」という「慣習」/小村寿太郎を操り「桂・ハリマン協定」を破棄させた「黒幕」とユダヤ資本の密約/フランスで学んだ松方が抱いていた「財政家としてはオレのほうが上だ」という自負


第五章/「言霊という迷信」に振り回され続ける頑迷固陋な歴史学界とマスコミ

日本人の「宗教」として存在する「言霊という迷信」/いきなり「脅迫文」を送りつけてきた朝日新聞の卑劣なやり口/合理的な判断ができない「朝日真理教」という「言霊新聞」/「実際には飛鳥時代も首都は固定されていた」という批判はなぜ的外れなのか

レビューを見る(ネタバレを含む場合があります)>>

今でも言霊が影響しているとは? 1~3は図書館で読んだが、4からは自分で買っています。(70代 男性) 2021.9.2

全巻毎回初版から買ってるから。 もう四半世紀かな。 毎度の三原則が少しくどい。 だが!変な歴史学者に負けるな^_^(50代 男性) 2021.8.31

乃木将軍の名誉回復、一面だけみていては駄目なことが再認識しました。参謀の早期更迭というリーダーシップが発揮されればまだ良かったと思います。教科書だけでは歴史の本質に迫れないですね。(70代 男性) 2021.8.16

日本の通史を貫く貴重な著作(60代 男性) 2021.8.12

日本史に興味があったから。(40代 男性) 2021.8.1

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