逆説の日本史

逆説の日本史 22 明治維新編

西南戦争と大久保暗殺の謎

逆説の日本史 22 明治維新編
ためし読み
定価
本体1,800円+税
発売日
判型/頁
4-6/528
ISBN
9784093798891
公式サイト全巻を見る
〈 書籍の内容 〉
明治国家はいかにして成立したのか?
 元号を「明治」と定め、江戸を「東京」と改めた新政府は、版籍奉還に続き廃藩置県を断行。さらに通貨制度を整え地租改正を行なうなど、近代国家としての骨組みづくりを急速に進めていった。しかしその裏では、銅山横取りや公金横領といった恥ずべき汚職の数々が蔓延していたのである。
 一方、政府内では深刻な政治抗争が起きていた。西郷隆盛・板垣退助らと、岩倉具視・大久保利通・木戸孝允らの対立である。この政争に敗れた西郷・板垣、そして江藤新平は、新政府を去ることになる。後に「明治六年の政変」と呼ばれるこの争いの原因は、西郷が唱える強硬な「征韓論」にあったとされる。だが、西郷は本当に「征韓論」にこだわっていたのだろうか? かの勝海舟はこんな意味深な言葉を残している――「西郷は征韓論者じゃなかったよ」と。
 やがて下野した江藤、西郷は、ともに故郷の不平士族たちに担ぎ上げられ蜂起するも敗走。江藤の斬首、西郷の自刃をもって「サムライの時代」は名実ともに終焉を迎えることになる。そして、二人を葬り去った“黒幕"大久保もまた、不平士族の凶刃に斃れるのであった。


〈 編集者からのおすすめ情報 〉
約2年ぶりとなる『逆説』シリーズ最新刊は、掲載図版資料も豊富! 関東大震災で壊滅した「銀座煉瓦街」や、西南戦争で焼失する前の熊本城などの貴重な古写真に加え、田原坂の戦いでの薩軍VS官軍の攻防図、大久保暗殺地付近のMAPなども収録。全528ページの大ボリュームでお届けします!
〈 目次をみる 〉
第一章/明治維新編――近代国家へと踏み出す「廃藩置県」の断行
明治新政府の首都を「大坂」から「東京」に変更させた一通の「投書」/朱子学が生み出した「昔は女子は自由ではなかった」という誤解/なぜ「会津は新政府軍に負けてよかった」のか?/戦うことなく江差沖に沈んだ世界最大級の戦艦「開陽」の“運のなさ"/“コケおどし"の城「五稜郭」の設計者・武田斐三郎は山師にあらず/「版籍奉還」を抵抗無く行なうために大久保と木戸が仕掛けた「陰謀」/「主君」に対する最後の義理立てで「廃藩置県」に反対した西郷隆盛

第二章/明治政府のグランドデザイン編――日本の骨格作りと留守政府の奮闘
日本古来の「下の名で呼ぶ」習慣を無くさせた明治政府の「大改革」/通貨制度改革に取り組むことで「名を捨てて実を取った」大隈重信/大和朝廷以来の「土地は天皇のもの」を否定することになった地租改正/真の意味での“鉄道の父"伊藤と大隈が「鉄道建設」を最優先した真意/鉄道発展の礎となった「狭軌」と「枕木」を採用した「お雇い外国人」/近代建築の象徴「レンガ造り」工法が日本に根付かなかった理由/銅山横取りに公金横領――汚職まみれの新政府はそれでも有能だった!

第三章/明治六年の政変編――「征韓論」とは何だったのか?
日本と朝鮮半島の歴代国家の仲があまり良くない「根本理由」/「十分の勝ち」で近代化を否定してしまうことになった朝鮮の大不幸/西郷隆盛は「征韓論者」だったのか?――板垣への手紙を読み解く/江華島事件の心情的原因となった「互いが互いを侮辱し合う関係」/勝海舟の証言「西郷は征韓論者じゃなかったよ」は信用できるか/「中国皇帝と日本天皇は対等」と認めさせた日清修好条規の意義/「突拍子もない西郷の征韓論」のイメージは情報操作で作られた!/「西郷は征韓論者だった」と岩倉が自らの公伝に記した真の理由/「西郷の遣韓中止」の裏に隠された「留守政府つぶし」という企て/薩長閥VS土肥閥の「明治六年の政変」に見られる「歴史の法則」/西郷の「自死願望」を政敵一掃に利用した「犯人」は誰だったのか?

第四章/サムライたちの反抗編――陰謀に散った不運の男・江藤新平
江藤新平が言論ではなく武力で戦おうとした「やむを得ぬ事情」/「明治新政府のキーマン」と言っても過言ではない江藤の功績/「江藤新平は佐賀の乱の首謀者ではない」という歴史上の事実/江藤を佐賀に帰郷せざるを得ない状況に追い込んだ「黒幕」の存在/「キョロマ」な男・岩村高俊を佐賀城に送り込んだ大久保の魂胆/死刑判決を言い渡され「動揺」した江藤は「腰抜け」だったのか?/大久保が「遺影デモ」を防ぐために使った「江戸時代の倫理」/不平士族の「ガス抜き」のために利用された台湾出兵と「私学校」/「政治家よりは軍人」と評される板垣のあせりが生み出した「奇策」/頑迷な朱子学国家朝鮮を覚醒させるには「ペリー方式」しかなかった/朝鮮宮廷が「統一新羅以来初の独立」を喜ばなかった理由とは?

第五章/サムライたちの反抗編2――“最強"の西郷軍はなぜ敗れたのか?
中央政府の腐敗ぶりが許せなかった萩の乱のリーダー前原一誠/「久光の腹心」大山綱良が中央政府に逆らい西郷に協力した不思議/鹿児島・私学校党の「暴発」の陰に内務卿・大久保の「陰謀」あり/西郷と大久保の意思疎通を妨げた「取り巻き」と「ホットライン」欠如/西郷軍が「九州一堅固な城」熊本城攻囲作戦を採用したのはなぜか?/不平士族たちを呼応させることに失敗した西郷軍の「戦略ミス」/皮肉にも西郷軍を滅亡へと導いた「熊本城焼失」の心理的影響/熊本城下だけでなく田原坂でも「体温低下」に悩まされた西郷軍/西南戦争の勝敗を左右した「羅紗の政府軍」と「木綿の西郷軍」/戦場における情報伝達手段でも西郷軍をリードしていた政府軍/死場所を鹿児島と定め政府軍の厳重な包囲網を突破した西郷/西郷を「無私の英雄」「悲劇の英雄」に仕立て上げた『西南記伝』/清廉な大久保が「汚職政治の頂点に立つ男」と誤解された理由/「国家建設に最も肝要な時間」を前に暗殺された大久保の無念

第六章/補遺編
銅鐸はなぜ「舌」を抜かれたのか?――古代最大の謎を推理する/銅鐸に鋳込まれた「絵」は古代日本に固有文字があった証拠!?/「ケガレ」を水に流して生まれた「神道文明」の最高神・天照大神/日本民族が抱く「平和憲法が日本の平和を守った」という迷信/「死穢」という宗教タブーを「仏教」の導入で解決した日本人/「護憲派」による自衛隊員差別は『古事記』以来の悪しき態度/「憲法九条を守れ」と主張することは重大な人権侵害である/日本史を動かす大きな思想「言霊」が引き起こす深刻な事態/日本を戦争に引きずり込んだ「戦犯」朝日新聞はなぜつぶれないのか/日本の歴史は「ケガレ忌避」「言霊」「怨霊鎮魂」抜きに考えられない/歴史教科書の「憲法十七条」の記述に見られる歴史教育の欠陥/法的・倫理的規範を超える「話し合い絶対主義」は日本独自の「宗教」/「勝ち組」が「負け組」に名誉を譲る国の「和」と「怨霊鎮魂」/「卑弥呼の時代の邪馬台国は宇佐」という主張を撤回する理由/「神風は日本軍の勝利にほとんど貢献していない」という新結論/元寇の「神風」は勝因を「神の霊験」にせんがためのでっちあげ/史料分析の第一人者ですら判断を誤る「日本歴史学界の欠陥」/もう一度言おう――「自ら神となった」織田信長は天才である、と/なぜ徳川家康だけが「自ら宣言して神になる」ことに成功したのか?/「真田日本一の兵」との賛辞は討死した幸村への「はなむけ」なのか

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