「若いドクターのスキルアップのために」手術を選択する医者、ウニの放射線実験をいきなりがん患者に試す治療など、40年間がん治療の現場に携わってきた近藤誠医師が目の当たりにした患者不在の恐ろしい医療の実態とは? 「患者のための治療」を貫き、安易な手術や抗がん剤治療を批判したことにより、万年講師として慶應義塾大学病院で定年を迎えた近藤医師が病院や医療権力との闘いを赤裸々に告白。そして、その中でわかった「がんよりも怖いがん治療」に警鐘を鳴らす。一方で、退職後に開いたセカンド・オピニオン外来でのアドバイス「がんとのつきあい方」「最先端医療の可否」「薬や検診の問題点」などについてもわかりやすく解説。患者の総合医でありたいと願う近藤医師の最強・最良の処方箋となる一冊。
■この本の推薦者 医師 近藤誠さん
1948年生まれ。慶應義塾大学医学部放射線科講師を2014年3月に定年退職。「乳房温存療法」パイオニアとして知られ、安易な手術、抗がん剤治療を批判。現在は「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」(http://www.kondo-makoto.com/)を運営。『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)ほか著書多数。2012年菊池寛賞受賞。