本全集の特徴

先達が成し遂げた歴史学の実証的な積み重ねの上に、 21世紀におけるもっとも新しい研究の成果を反映し、 新たな視点から日本の歴史を解き明かします。

その時代がどんな時代であったか、一人ひとりの読者に語りかけるように叙述。 各巻を特徴づける中心テーマを据え、全巻を通して歴史の大きな流れが把握できる構成にしました。

政治や経済中心の権力者を追った歴史だけでなく、庶民の生活や文化にも注目。 人びとを鮮やかに活写しながら、現代社会につながる生きた歴史に迫ります。
五味文彦
ものの見方を歴史で養う
全集『日本の歴史』編集委員
五味 文彦 (放送大学教授・東京大学名誉教授)

今、なぜふたたび歴史なのか。そして通史なのか。それは将来が見えない状況のなか、 考える手がかりや、解決する道筋を見つけるには、体系的に歴史を知る意味が大きいからである。 先人たちが、当面する課題をどうとらえ、考え、生きてきたのかを探る。 そのことによって力が与えられ、生きるヒントが見出せよう。
過去にさかのぼって見てこそ現状はよくわかる。子どもたちが未来に希望をもつために、 歴史は大きな力になる。
しかし歴史の力は時に両刃の剣ともなる。歴史の力の悪用を防ぐためにも、 きちんと歴史の事実を知っておく必要がある。通史を読み、考えるなかで、 国家や社会、さまざまな組織、家庭、そして自分をもあらためて考えてほしい。 歴史から多様なものの見方を養いたい。