お知らせ

2016.3.3

K-POPならぬNK-POP!? 「北朝鮮ミュージック」を手がかりに、"独裁国家の謎"に迫る! 『「音楽狂」の国』

この記事は掲載から10か月が経過しています。記事中の発売日、イベント日程等には十分ご注意ください。

K-POPならぬNK-POP!? 「北朝鮮ミュージック」を手がかりに、"独裁国家の謎"に迫る! 『「音楽狂」の国』

 北朝鮮では3代にわたり独裁体制が引き継がれた。この国は、音楽をプロパガンダ(政治宣伝)の手段として使い、歌の大半を金王朝や朝鮮労働党をたたえる内容にした。歴史をみれば、政治が音楽をプロパガンダに利用した例はあまたある。ただ、プロパガンダ利用という説明だけでは、この国の音楽にまつわる"なぜ"はひも解けない。

 

 毎日新聞中国総局長の著者・西岡省二は、中国・北京にある北朝鮮系レストランに何度も通って従業員の歌を聴き、北朝鮮の著名楽団の演奏DVDを繰り返し鑑賞し、北朝鮮の音楽理論書を読み込み、北朝鮮の音楽家にインタビューを試みた。そうするうち、著者はある事実に着目した!

 

「北朝鮮の音楽――曲づくりから演奏方法にいたるまで――のすべてに、ひとりの人物の、非常なまでの執着心が貫かれている。その人物こそ――この国を代表する音楽マニアで「将軍様」と呼ばれた先代の最高指導者――金 正日である」

 

 著者の5年間にわたる、膨大な取材を基に、"独裁者"かつ"音楽狂"=金 正日の思想がいま、明らかになる!

 

「迫るようなアナウンサーのしゃべり方。そして国民の無機物のような笑顔。北朝鮮は独特な雰囲気を持つ国だ――そう感じる方は少なくないでしょう。何が彼らをそうさせてしまったのか? 既に様々な議論がされてきたなかで、新聞記者である筆者は独自の切り口として『音楽文化から北朝鮮の国民性を紐解いてみよう』と奮い立ちました。北朝鮮ピアノ教師に体当たりレッスンを受け、金 正日が記した本を分析し、そして北朝鮮内閣機関職員への独占取材。その他さまざまな取材の結果たどり着いた、新たな結論とは? 読み進めるほどに、かの国への疑問が氷解するでしょう」(担当編集)

 

 なぜ、北朝鮮の音楽は「歌謡曲風」なのか? なぜ、北朝鮮では「ロック」や「ジャズ」は拒絶されるのか? なのに、なぜいま、「ロッキーのテーマ曲」を美女楽団に演奏させるようになったのか。「北朝鮮ミュージック」を手がかりに、"独裁国家の謎"に挑んだ目から鱗の一冊です。

 

『「音楽狂」の国

将軍様とそのミュージシャンたち』

著/西岡省二 

関連リンク