神保町シアター

S40('65)／大映東京／カラー／シネスコ／1時間27分

■監督：村野鐵太郎■脚本：藤本義一、下飯坂菊馬■撮影：中川芳久■音楽：山内正■美術：渡辺竹三郎■出演：田宮二郎、林千鶴、天知茂、渡辺美佐子、山下潤一郎、成田三樹夫、坂本スミ子

戦中戦後の混乱期に生きる渡世人たちの抗争を描いた任侠アクション。敵の賭場を派手に荒らして命を狙われている安太郎(田宮)は、偶然出会った住職・日草(天知)に助けられ…。「犬シリーズ」でもお馴染みの田宮・天知コンビは本作でも相性抜群。

S34('59)／新東宝／カラー／シネスコ／1時間16分

■監督：中川信夫■原作：鶴屋南北■脚本：大貫正義■撮影：西本正■音楽：渡辺宙明■美術：黒沢治安■出演：天知茂、若杉嘉津子、池内淳子、北沢典子、大友純、江見俊太郎

次々と悪行に手を染めた浪人・伊右衛門(天知)は、立身出世のため妻・お岩をも殺そうとする…。怪談映画の金字塔であるのみならず、映画史にも燦然と輝く傑作。破滅の道へと転落する男の悲哀が胸を打つ、天知、生涯の代表作。

＊デジタル上映

S32('57)／新東宝／白黒／スタンダード／1時間14分

■監督：並木鏡太郎／■原作：小坂慶助『のたうつ憲兵』■脚本：杉本彰■撮影：山中晋■音楽：米山正夫■美術：宮沢計次■出演：中山昭二、江畑絢子、天知茂、細川俊夫、松浦浪路、若杉嘉津子

仙台歩兵第四連隊の井戸から見つかった、首と手足がない女の死体。東京から派遣されてきた敏腕憲兵が捜査にあたるが…。新東宝独特のキワモノ路線のミステリーで、容疑者として執拗に拷問される色悪に扮した天知が目を惹く。

＊デジタル上映

S31('56)／新東宝／白黒／スタンダード／1時間28分

■監督：志村敏夫■原作：青木義久■脚本：相良準、松木功■撮影：友成達雄■音楽：松井八郎■美術：朝生治男■出演：宇津井健、前田通子、藤田進、丹波哲郎、天知茂、三ツ矢歌子

社長殺害の共犯にされた美貌の女性秘書の驚愕の復讐劇。グラマー女優・前田が日本映画初のオール・ヌードを披露した、新東宝お得意のエロティック・サスペンス。孤島に流れ着いた前田を守り、復讐を助ける天知が好演をみせる。

＊デジタル上映

S45('70)／大映京都／カラー／ヴィスタ／1時間21分

■監督：森一生■脚本：星川清司■撮影：森田富士郎■音楽：大森盛太郎■美術：太田誠一■出演：勝新太郎、天知茂、野川由美子、藤岡琢也、水野久美、成田三樹夫

賭場荒らしの流れ者・ヒゲ松(勝新)は、ある港町で面倒な事件に巻き込まれ…。天知は、主人公とは腐れ縁のヤクザの用心棒役を、存在感たっぷりに演じる。他にも、眼光鋭い敵役の成田、女郎役の野川の艶っぽさと、随所に見所満載の一本！

S40('65)／東映東京／白黒／シネスコ／1時間37分

■監督：村山新治■原作：五味川純平■脚本：長谷川公之■撮影：坪井誠■音楽：飯田三郎■美術：進藤誠吾■出演：佐久間良子、天知茂、小林千登勢、木暮実千代、菅原謙二、大原麗子、梅宮辰夫

肉体と才覚を武器に大胆不敵にのし上がっていく百子(佐久間)と、青年実業家・千種(天知)は運命的に出会いながらも、すれ違って行く…。千種役をテレビドラマも含め三度演じた天知の、孤独を秘めた冷たい野心家ぶりは、まさに十八番。

S35('60)／新東宝／カラー／シネスコ／1時間19分

■監督・脚本：石井輝男■撮影：鈴木博■音楽：渡辺宙明■美術：宮沢計次■出演：天知茂、三原葉子、吉田輝雄、大友純、中村虎彦、スーザン・ケネディ

依頼主に裏切られた殺し屋(天知)は、復讐を誓い、神戸の国際売春組織に近づく――。天知のクールな身のこなしと、スタイリッシュな石井演出が相まった犯罪アクションの快作。天知の人質になる三原の無邪気な小悪魔ぶりも最高。

＊デジタル上映

S36('61)／新東宝／白黒／シネスコ／1時間15分

■監督：三輪彰、石川義寛、石井輝男■脚本：武部弘道、北島隆、柴田吉太郎■撮影：山中晋■音楽：渡辺宙明■美術：小汲明■出演：［一話］天知茂、小畑絹子［二話］菅原文太、池内淳子、宇津井健［三話］三原葉子、万里昌代、嵐寛寿郎

天知、宇津井、文太ら若手から、重鎮アラカンまでが顔を揃える、新東宝オールスター総出演の三話オムニバス映画。七三分けに黒縁眼鏡のけちんぼ社長を、天知がコミカルに演じる第一話「けちんぼ」は、ファンタジックで洒脱なラブコメディ。

＊デジタル上映

S39('64)／東映東京／白黒／シネスコ／1時間40分

■監督：小林恒夫■原作：岩下俊作■脚本：村尾昭■撮影：林七郎■音楽：木下忠司■美術：田辺達■出演：鶴田浩二、天知茂、佐久間良子、藤純子、千葉真一、加藤武、柳永二郎

明治時代、北九州の炭鉱鉄道工事が始まると、川船頭は仕事を奪われると猛反発。そこに流れ者(鶴田)が現れて…。任侠映画黎明期の東映にも活躍の場を広げた天知が、組への義理と許婚への愛に苦悩する組頭を演じ、忘れ難い。

S37('62)／大映京都／白黒／シネスコ／1時間36分

■監督：三隅研次■原作：子母沢寛■脚本：犬塚稔■撮影：牧浦地志■音楽：伊福部昭■美術：内藤昭■出演：勝新太郎、天知茂、万里昌代、柳永二郎、島田竜三、三田村元

対立する組の用心棒、盲目の市(勝)と浪人・平手造酒(天知)は、敵ながら心を通わせるが…。座頭市シリーズの記念すべき第一作に、新東宝倒産後、大映に新天地を求めた天知が客演、無常の哀しさをまとった比類なき存在感をみせつけた。

S33('58)／新東宝／白黒／シネスコ／1時間15分

■監督：中川信夫■脚本：石川義寛■撮影：西本正■音楽：江口夜詩■美術：黒沢治安■出演：中山昭二、久保菜穂子、天知茂、三原葉子、中村彰、宮田文子、万里昌代

太平洋戦争只中、色と欲に溺れた波島中尉(天知)は、田沢伍長を陥れ銃殺するも、死んだはずの男が現れ…。中川監督が初めて天知を主演に迎えた異貌の怪奇譚。狙った獲物を逃がさない蛇のように冷血非情な悪と化した、天知の魅力が全開。

＊デジタル上映

S32('57)／新東宝／白黒／スタンダード／1時間14分

■監督：石井輝夫■脚本：中田勇、三輪彰■撮影：鈴木博■音楽：服部レイモンド■美術：小汲明■出演：宇津井健、三ツ矢歌子、三原葉子、天知茂、林寛、伊沢一郎、小倉繁

浅草のストリップ劇場で起きた殺人事件を追う熱血新聞記者(宇津井)の活躍を描く。三ツ矢、三原ら、新東宝自慢のヴァンプ女優たちが踊り子に扮する華やかな一本で、天知は謎の振付師を怪演！ロケ撮影で映し出される当時の浅草も見もの。

＊デジタル上映